穂村弘「「彗星交叉点 」感想～ロングロングアゴーな女は、命冥加に尽きまする～

・「命冥利」を使ってみる。

うちの職場。
私の足腰が弱ったのか？
それとも床のせい？
今日も躓づきつんのめりそうになるが、なんとか持ちこたえる。

そして小さくつぶやく。
「誰にも見られずによかった」
「マトリックスごっこしてただけ...なんて言い訳しなくてよかった」

マトリックスが、もはや死語かは知らんがロングロングアゴーな女は、「命冥利につきる」のであった。

穂村さーん！
「命冥利」使いましたよ(⁎ᵕᴗᵕ⁎)

今、会社とかで女性が呟いたら、かっこいいなと思うと、穂村さんが言ったんですよね。

私、かっこいいですか♡
えっ？なんか使い方間違ってるYO！！ですかね💦

ちなみに『命冥加』とは、

神仏のおかげで、命拾いをすること。思いがけない幸運で災難を免れること。

言葉を選ぶのって本当にむずかしいわ。

でもね、穂村さんのエッセイを読むと簡単そうに思えちゃうんですよ。

ほんわかしてるけど視点は鋭く、奥へ奥へと膨らませる上手さに、ずっーーーと読んでいられる。

・＜簡単あらすじ＞

街角でふと耳にした会話、お店の看板、子どもの主張、教室の机の落書き、家族の寝言など、たまたま出会った言葉の断片が詩に見えてくることがある。そんな「偶然性による結果的ポエム」についての考察。

・ずっーと読んでいられる。

「ラーメンカレー」と併読していたのだけど、どちらも先に行ったりせず並んで歩いてくれているようで、ずっーーと読んでいられる。

日常の何気ない出来事、人間観察力、においも温度も心地よくて好き♡
私なら、聞き逃し、見逃してしまうような言葉を紡ぐうまさ。

その紡ぎ方が良き。

嬉しかった言葉に対し、

・心の奥に大事に抱え込んで、時々取り出してぺろぺろ舐めるのだ。「もてそうな感じ、もてそうな感じ、もてそうな感じ、僕はもてそうな感じなんだ」と。（本文より）

嬉しかった言葉を、取り出してぺろぺろ舐めるんですよ。
自分だけの楽しみが、ぺろぺろに凝縮されて好き。
私も使ってもいいですか～

・ぷしゅーと自慢が吹き出すこともある。（本文より）

ドカーンでもなく、ドーンでもなくてぷしゅー。
自慢にはぷしゅーが合う。
私も使っていいいですか～

穂村さんが、ざっくり似ているといわれショックを受けているもの。

・とんぼ
・哺乳類
・高齢女性

「高齢女性...!?」
さすがに直接こう云われたわけではない。自分の名前を検索したら、そういう感想が出てきたのだ。（本文より）

ちょっと笑っちゃいましたが、私が穂村弘で検索した結果。
『モテる』が、上位にあがってましたよー👏

「安心してください、モテてますよ」