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ごはんとみそしる

Oleaの食事はこんな(写真)感じ。
子どもたちと一緒につくります。そして一緒に食べます。

ちなみに、この日の野菜たっぷりメニューは…

・鶏肉とピーマンの炒め物
・キャベツとにんじんのおかかあえ
・油揚げとごぼうの卵とじ
・わかめとお麩のみそしる
・麦入りごはん
・温かい日本茶

炒め物はソースで、和え物は梅醤油味で、卵とじは醤油と砂糖で味付け。
この中でも、基本的にいつもあるのは、ごはんとみそしる。

今回は、子どもたちとごはんとみそしるのことを綴ります。

ごはん

米のとぎ方をいろいろ試しました。米に触りながらとぐと、手につくのを嫌がるお子さんが多く…しかも、手を振って取ろうと…散らかります…
それを拾ってくれれば良いのですが…自分の使う場所は、きれいに使う、汚れたらきれいにする意識を育てているところです。

そこで、定着したとぎ方がこちら。まずは、ざるとボウルを重ね、米と麦を入れます。(計量は練習中)

米とぎ手順

・米と麦がかぶるくらいまで水を入れる。
・ざるをフリフリする。
・ボウルの水を流す。      …  これを3回繰り返す

ボウルよりざるの方が高さがあるので、なみなみと水を入れても、米や麦が流れることがありません。ざるをフリフリするのは、ハンドルを操作する感覚のようで遊び感覚で楽しんでいます。
水を流すとき、はじめは、ざるをシンクにおいてから、ジャーっと流していました。次第に写真のように、片手でざるを持ち上げて、もう片方の手で水を流すことができるようになってきました。手の巧緻性アップ!

この後、炊飯器の内釜に、米と麦を入れます。はみ出さないように慎重に、ざるに残った米や麦も1粒残らず入れる練習を重ねたところ、力を調整したり、指先を上手に使って、注意深くお釜に移すことができるようになりました。
さらには、ざるについた米や麦を1粒残らず…の練習の成果か、手についてしまった粒も意識して、最終的には内釜の中に入れることができるように!食べ物を大切にする心や自分の使う場所をきれいに使う意識が芽生えています。

そして、内釜のガイドに合わせて水を入れます。見るべき目盛を指さしながら、数字(何合入れたか)を伝えると、見ながら水を入れています。今のところ、目盛を意識できても、水を入れた容器に水が残った状態で(途中で)止めることが難しい…少しずつ傾けながら、力を調整しながら水を入れる練習をしているところです。水の量をパートナーと確認したら、意気揚々と炊飯器におさめて、スイッチオン。

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おかずができて、テーブルの用意ができたら、ごはんをよそいます。熱々の湯気のかわし方も上手になってきました。はじめのころは、炊飯器の外に打ち上げてしまっていたごはんも、上手にしゃもじでよそえるようになってきました。

子どもたちと一緒に料理をしていて…
液体をちょっとずつ入れたり、食材の硬さに合わせて包丁を入れたり…ということがなかなか難しい…具体的に言うと、計量カップの目盛に合わせて水を入れようとすると水栓レバー全開で、入れすぎると全部捨ててしまったり、きゅうりを切るのも、肉を切るのも同じ力だったり。この「中途半端」な状況が苦手です。0か100か…これは、力の調整の仕方がわからなかったり、体の動かし方がわからなかったり、気分的にまたは視覚的に中途半端が気持ち悪かったり…理由は様々。
力の使い方や体の使い方がわからなかったら、覚えればよいのです。Oleaでは、料理の場面でも繰り返しチャレンジしますが、多方面からアプローチ。リラックスタイムで、体の力を抜くことを練習したり、外を歩くときに体の使い方を練習したり。中途半端が気持ち悪いことは、気持ちがよく見えたり、感じたりする方を教えます。(目盛にピッタリ!きゅうりの大きさが同じ!など)

みそしる

わかめとお麩の味噌汁。Olea定番の味噌汁です。ここに落ち着くまでにもいろいろ試しました。

乾物で味噌汁 (3人分)
・だしの素 4g
・お麩 2個×3
・わかめ 1つまみ×3
・水 200㎖×3
・味噌 お玉半分

味噌汁材料

調理台に写真のように材料を並べます。普段は、お麩とわかめはチャック付きビニール袋に入れて、そのまま並べています。子どもたちは、チャック付きビニール袋を開けることは簡単ですが、意外と閉めることが難しいようです。指先の感覚を上手に使う良い練習なので、あえて使用しています。

だしは、たくさん入った容器から必要な量を入れることをやってみましたが、これが難しい…容器をひっくり返してザーッと入れてしまったり…そこで、使いきりの分包タイプを今は使用しています。(5人分くらいまでは1包使い切りです。だしの濃さについてはご愛敬…味噌の量で塩分を調整しています。)これはこれで、袋をこぼさないようにちょっとずつ開けるのが難しかったりするのですが、その部分はパートナーがアシストして、お子さんはこぼさないように鍋にだしを入れることに集中。視線が鍋に注がれると、だしもこぼれずに入っていきます。
袋の中が空っぽになったことを目と指先で確認して、くちゃっと丸めてごみ箱へ。だしの扱いひとつとっても、たくさんの目の動き、手の動き、力の調整がありますね。いろいろな場面で目や手や力の練習をして、身についてきたら、料理に使える食材もさらに豊かになっていきます。

さて、つくり方。いたってシンプル。(そんなつくり方…とご指摘をいただきそうですが、お子さんが可能な限り自分で、安全においしく料理できる方法です。このあたりも、お子さんのくらす力が向上すれば、もっと料理方法が広がります!)

・材料を調理台に並べる。
・だし→お麩→わかめを入れる。
・計量カップで測りながら、水を入れる。
・味噌を入れる。
・火にかける。
・ふつふつするまで、味噌を溶かしながらかき混ぜる。  

はじめはパートナーが材料の準備をするのを見ていたお子さんが、次第に自ら「次は味噌汁ね!」と準備をするようになってきました。

だし、お麩、わかめは、鍋に入れたら、その都度、入っていた袋を捨てたり、しまったりしています。調理台の上をきれいに使う練習でもあります。(足元に近い引き出し…みんな足で閉じようとします…手を使いましょう…)

お麩は「今日は何人?」と質問し、「1人2つだから…」と子どもたちが考えながら入れていきます。(生きた算数!)
わかめは、袋の中から「このくらい」と見本を見せ、手探りで同じくらいの量をつまむ練習をしています。感覚をたよりに見た目と同じくらいの量を考えて取り出す…大人でも難しいですが、斜め上を見ながら、指先に集中して取り出しているお子さんもいます。
乾物味噌汁のメリットは、水を入れるまで、もしも量を間違えてしまっても、やり直しがきくこと。手が汚れないこと。汚れたらすぐに手を洗ったり、洗った手の水分をよく拭きとる練習中のお子さん向けです。

次に、水を計量して鍋に入れていきます。カップの目盛を見ながら水をゆっくり入れて、一度平らな調理台で量を確認してから鍋へこぼさないように入れています。ここは、どれも0か100かではできない作業…お子さんたちはそれほど好きな場面ではありません。「中庸」を覚える良い場面です。

最後に、鍋をコンロに。「火=怖い」というイメージは大きいようで…(安全のためには良い意識です。)「火事だ!」と大騒ぎしていたお子さんも、パートナーとなら「安全に」使用できることがわかってきて、近くで火が点くのを見ることができるようになってきました。同時に湯気に「熱い熱い」と言っていたお子さんも、熱くないようにする方法を身につけたようで上手にかき混ぜています。

味噌汁かき混ぜる


大切にしていること

Oleaのお子さんとの料理で大切にしていることは3つ。

おいしいこと!
安全なこと!
プランが見渡せること!

今回のごはんとみそしるでは…

おいしいこと!
ごはんと味噌汁は、お子さんにとっても身近なもの。その身近なものを、自分で食材の姿を変化させながら「おいしいもの」にしていく経験は、食に対する興味の広がりの入り口です。

安全なこと!
味噌汁は、火にかけるまでの工程を調理台で行うことで、「火=怖い」お子さんが安心して、料理に取り組むことができます。

プランが見渡せること!
味噌汁は、材料の準備から火を入れるところまでの工程を、10分程度になるようにし、よどみのない流れをお子さん自身が作れるようにしています。


Oleaでは、その時そのお子さんがもっている「くらす力」を最大限生かし、道具や工程を工夫し、お子さん自身が「つくった」感をもてるように工夫しています。

ぼくも、わたしも、あなたも、みんなで作ったから一緒に囲める食卓。うれしいなぁ、楽しいなぁ…そんな気持ちを抱いて「いただきます!」ができるよう、日々のレッスンを行っています。

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くらしのまなび舎 Olea
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