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Q.パートナーとどう関わっていくか

二人称のがん」という捉え方があります。

これは親密な関係性のなかで体験するがんのことです。例えばパートナー、母親など。
自分ががんと診断された以上に心理的に動揺し、心の余裕が持てなくなってしまう可能性があります。

治療によって子宮を失ったことでパートナーにもきっと様々な不安が生じていることでしょう。
例えば手術により傷は治癒したとしても見えない部分はどう変化したのか、傷がどのようになっているのか、どこを触れていいのか、
またいったいどのように声をかけていいのか、といった関わり方にも戸惑う可能性があります。
気を遣ってあえて自分の不安な感情を隠したり、思いもしない不必要な言葉を言ってしまったりするかもしれません。

国立がん研究センターの高橋都先生らが行った「妻が乳がんと診断された夫の心身への影響に関する調査」では9割近くのパートナーが妻の病気と関連して心身の変調を感じていたことが報告されています。
(乳がんのデータしかなく、ごめんなさい。)

だから自分で精一杯だけど、パートナーにもちょっと目線を向けてあげて(二人称のがんを体験していることを忘れずに)、一緒に問題を乗り越えていくことが大切です。

まずはやはり自分の希望について伝えていくことが大切です。
性の問題は一人で解決できるものではなく、向こうが知らないことで困難を抱いているのであればできるだけ伝えていくことが大切です。
そのときはやはり「愛のあるIメッセージ」が大切です、「私は・・・してほしい」と優しく伝えていくことが効果的です。
「卵巣がないとちょっと濡れにくくなるかもしれない、でも私はちょっとずつでいいから手術の前にみたいにあなたとセックスしたい」
ぜひこのOLASで学んだ情報を活用してください。

また上記研究の結果で、心身の変調があったにも関わらず4割のパートナーが誰にも相談しなかったことが指摘されています。
医療者が支援していきたいですが、なかなか病院のなかだとパートナーと話す機会がない。
がん支援相談センターでは家族もがんに関する不安や疑問をどの病院にかかっていても聞くことができますし、
もちろんこのOLASが相談の場を担えるととてもいいと思っています。
(メールください!)
サイトを教えるだけでも興味を持って見てくれるかもしれません。

次記事でがんサバイバーのパートナーの体験談を載せていきます。
ぜひ話題を出すタイミング、話しかけ方などを参考にしてくださいね。

また私はこういう風にパートナーに伝えたよ、というような体験談教えてください。

参考文献
鈴木久美編集 女性性支えるがん看護 医学書院 2015

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