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Q.卵巣を温存して化学療法や放射線療法を始めた方に向けて

手術で卵巣を取った患者さんは、卵巣の機能がなくなってしまうと分かりますが、
卵巣や子宮が残った状態で放射線治療や化学療法を始めた方は卵巣の機能にどこまで影響があるか、いまいち分からないことが多いようです。
治療する前にぜひこれは理解しておく必要があります。
自分の体にどのような影響があるかを知っていると治療中や後に出てくる症状に対応できるし、ホルモン補充療法などを先生に聞くことができるからです。
そのため今日はここを解説したいと思います。

ASCO(米国腫瘍臨床学会)の調べでは下のような結果となっています。
化学療法および放射線療法の卵巣への影響によるリスク分類


この表は婦人科疾患の治療を抜粋して書き出していますので、興味のある方はこちらをご覧ください。すべての疾患について記載してあります。
https://www.ishiyaku.co.jp/corrigenda/731520/731520_01.pdf

アルキル化薬は卵巣や卵胞そのものへの影響が強いですが、その中でも特に強いのがシクロホスファミド(エンドキサン)というお薬です。
ベバシツマブなどは卵巣を栄養している血管に作用して卵巣の機能を下げてしまいます。
基本的にこれら以外の抗がん剤もホルモンバランスが崩れて一時的に無月経をきたすことがあります。
しかし治療が終わって約1か月程度で徐々に卵巣機能は戻ってきます。

では卵巣の機能がなくなるといったい体にどんな変化が現れるのか、これから記事にしたいと思います。


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