『ショパンの孤独』(福田淑子氏)を読む。-豊かな孤独-
『ショパンの孤独』は
知性とユーモアが光る歌集である。
良い歌が多いが、
選抜に選抜を重ねて五首選で紹介。
美味しいそうなお造りを見て、その魚の過去や経験を感じ、考え、思いやる想像力に豊かさを感じる。
最期に一首として生まれ変わったお造りの魚。
ウクライナの事など、今まさに世界史の節目や転換期ではないだろうか。
戦いが世界史になる辛さや、今こうしている間にも「人を殺める道具」が作られていると思うと、やりきれなくなる。
そんな愚かな人間だが、夕焼けを見て美しいと思う感性もある。
そんな人間の感性を信じたいと思うのはきれいごとだろうか。
「それなりの技」を磨くためにも、こうしてnote に文章を投稿しているのかもしれない。
「遠吠え」かもしれない文章でも誰かの役に立ったり、少しでも参考になれば嬉しい。
そういえば「勝ち犬」という言葉は聞いたことがない。
「女」に「をみな」とルビあり。
ビルの縦長な様子と、作中の女性のスリムな様子が重なる。
確かな観察眼が光る一首。
福田淑子氏の短歌には孤独に深さがある。
その深さが観察眼や想像力の豊かさを生んでいるのだと思う。
短歌の奥にある「豊かな孤独」を
ぜひ味わってほしい。
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最後までお読みいただきありがとうございました。
もっと面白い記事を書けるように日々頑張ります。
次回もお楽しみに!