風呂から上がって考えた 〜世界は二つで割り切れる?〜
目のやり場に困る って言い方するじゃない?
異性があられもない服装とか体勢をしているときに言う言葉 それって素直じゃないと思う 言い換え表現だ
なんだろうな
どこを見ていいかわからない、困っちゃうな、みたいな事なのだろうけど平たく言えばさ、本当に見たくなければ目を背ければいい訳で、見られないとか、見たくないとか言えばいいでしょ
目のやり場じゃなくて見たいという欲望の行き先に困ってるだけでしょ、要は、見たい下心をオブラートする言葉だよね
そもそも見たいっていう気持ちをわざわざ表現する必要ある?
あられもない(sexyな)相手に対する称賛も混じっているのか?そんなのいらないよな、セクハラまがいだ
それとも、昔アニメでよく見た「いやだー」って手で顔を覆うけど指と指の間からしっかりガン見してるやつ?
何が言いたいかというと、自分はずけずけと見ちゃうタイプなんだ、興味本位で でも非日常なこと体験したからnoteにあげてみる
その人と遭遇したのは、とある田舎町の銭湯、ラドン温泉だった
妻とのドライブの帰りには銭湯に入って帰ることが多い。
夏が近づいたその日のドライブもいつも通り着替えを持参していた
高速道路を降りてスーパー銭湯をウェブ検索 妻は岩盤浴がしたい、自分はちょっとしたサウナがあれば良い。
ところがやっと見つかったのはスーパー銭湯を検索してたどり着いた場所とは思えない寂れたラドンの湯 岩盤浴もサウナもない
土間のようなフロントに聳え立つ巨大なラドン発生器を妻と見つめてラドンてなんだっけと話した
その男湯には浴槽が3つほどしかなかった
湯治するための湯らしい
湯治なんて言葉は昔、森村誠一の小説で見た以来だ
先客はおじいさん一人しかおらず、その意味では快適だった
寂れていると言っても過言ではない温泉、平日の昼下がりにその人は来た
男性が入浴する場合、前を隠す人と隠さない人がいるが、
その人は
左腕を胸の前で水平に保ち、手ぬぐいで半身を隠した状態で現われた
女湯ならよく見る姿かもしれないが、男湯ではまず見ない手ぬぐい捌き
自分は正直、ギョッとして二度見した
手ぬぐいごしで見えてはいないがはっきりわかる、体型が男性のそれではない
おじいさんと自分しかいないのをいい事にこっそりとその人を観察した
湯船の中のその人は何を隠すわけでもなくオープンで、リラックスした様子だった
その人は
綺麗で艶のある、肩までの黒髪
整えられたジェルネイルのような爪
入浴仕草が女性っぽい
胸は推定Cカップ、ウエストは細そう
見るからに女性。。。。
ところが、股下にあるモノはあるんです、いわゆる竿が
ジェンダーレスといっていいのだろうか
妻との待ち合わせの時間もあったのでしばらくして脱衣場に向かう
妻に帰りすがら、見た事全部話した
とにかく驚いた事、肌が綺麗だった事、
年齢は2〜30代だろう、見た目も仕草も女性に思えるけど象使いであること
帰りの車内では元は男?女?っていう下衆な会話に花が咲いた
どんな服装で来たのだろ?
そういえば、下駄箱に若い女子ぽいミュールあったね
しばらくして、高速道路の降り口が近づいてきた頃、妻が不意につぶやいた
「ねぇ、その人ってラドン温泉の常連さんかな?
男風呂に入るのって勇気いるよね」
「そうだね、その視点全くなかった」
「公衆浴場にはなかなか行けないかもね」
世界は男と女、その二つでは割り切れない事は知っている
LGBTQを自称している友人はいないが
SNSで繋がっている人の中には公言している人少なくないし
その中には仲良くしている人もいる
東京の新宿に新しくできたビルのジェンダーレストイレ
アメリカではトランスジェンダーの女性競技への出場が禁止される動きもある
世界は二つで割り切れない
様々な考えや、思想や思惑が入り乱れ、迷走しているといってもいい
マジョリティには当たり前の権利でもマイノリティにはないこともあるが
ジェンダーレスの存在を他人が認めることはできても、その人々のすべての権利を認める事は現状では容易ではない
差別はあってはならないと思う、でも線引きしなければならない、区別しなければならないラインはあると思うんだよね
日本でも公衆浴場に入る時は水着着用で、的な時代が来るのかもしれない
それはちょっとさびしいな
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