扁桃腺を切るだけの入院だったはずが...1Lくらい出血して死にかけた入院生活レポ
※この記事には流血表現が含まれます。苦手な方はブラウザバック推奨です。
結論から言うと、8日間入院するだけの扁桃腺切除手術が5回の出血を経て死にかけたうえ19日間も入院しちゃった話です。
扁桃肥大に悩んでてこれから手術を受けようか迷っている人や、人が苦しんでいる様子を見るのが好きな人におすすめの記事です。
※筆者は入院当時24歳男性、体重106kg
1.手術直前まで
世はコロナ大流行時代。扁桃腺を切ることを決めたのは半年前ほど。かかりつけの耳鼻科から紹介状をもらい、デカい病院に行くも手術の予約は半年先が最速でした。
もちろん、運悪くコロナにかかってしまうと手術はできません。入院2週間前から毎日体調と体温を記録し、1週間前にはPCR検査(無料)を行い徹底的に自粛しました。
その後、無事入院し、1日病院のベッドでゴロゴロしていました。(入院して即手術ではなく、次の日に手術する形でした。)
2.手術後当日~5日後
手術当日は8:30まで飲水が許されました。しばしゴロゴロした後、手術時間になると案内が来て自分の足で手術室に向かいました。
手術台で横になり麻酔の点滴を流される時、看護師さんが「すぐ眠くなりますよ~」と言ってきたので「せっかくなら意識失うまでカウントするか...」と思い、5までカウントしたら手術が終了していました。意識ってけっこうすぐ失うんですね。
そのままいつの間にかベッドに横になった状態で病室まで運ばれ、酸素マスクをつけつつ数時間血をちょくちょく吐いていました。(これは正常な出血なので出血回数にカウントしてないです)
この時点での痛みですが「思ってたよりも痛くないな」って感じる程度でした。結構余裕でクッキングパパを読んでました。
その後も経過は順調そのもので、積みゲーを消化したり、キングダムを読んだり、アマプラで映画を見て優雅に過ごしていました。
手術の次の日から食事が出されました。徐々に重湯→三分粥→五分粥→全粥と硬さがランクアップしていく形式でした。しばらくは飲み込むときに違和感と痛みがありましたが、痛み止め込みで問題なく食事ができる程度でした。
3.手術後6日後、1回目の出血
このまま何事もなく退院か~と思って寝ていた6日目の深夜(1:30)、突然血の味がして飛び起きます。当然即ナースコール。
看護師さんの指示で、洗面所にて血を飲まないように吐きつつ、氷水で口をゆすぐことをひたすら繰り返しました。飲まないようにとは言いつつも、血が出ている場所が場所なのでどうしても自動的に飲んでしまいます。自分の血を飲んでゲップする感覚は非常に気持ち悪くて新鮮でした。
だいたい40~50分ほどこれを繰り返し、ようやく血が止まりました。とはいえ特にこの時は特に痛みやふらつきもなく、Twitterをチェックしたり、クッキングパパを見る余裕すらありました。
こいつ意外と余裕だな...。
血が止まった後、たまたま担当の医師がいたため喉を確認してもらったところ、「手術した扁桃腺の左側のかさぶたが剝がれている」とのこと。どうやらこの手の出血はどんなにうまく手術しても10%は発生してしまうようです。「日頃の行いですかねぇ...」とかぼやく医師にちょっとイラっとしつつも、ひとまずはしばらく絶食で様子を見るという形で就寝しました。
次の日の朝、入院の延長(退院日未定)が言い渡されました...。ついでに「その体格なら1Lくらい血が出ても死なないんで大丈夫ですよ~」というフラグ(煽りか?)を建てられました。
4.地獄の絶食、そして2回目の出血
そのあとの2日間は正に地獄。水分以外は一切口にしてはいけない縛りを課せられた状態で心を無にしながら過ごしました...。流石に有休をこれ以上使うと爆発するので絶食しつつリモートワークを敢行。なぜかいつもより集中して仕事ができた気がしました。これが「悟り」なのかもしれませんね...。
そんなこんなで手術後8日目の消灯時間後、ちょっとトイレに起きるとまた血の味が。トイレ内のボタンで即ナースコール。
今回は1回目の出血とは違い割とすぐに血は止まりました。またもや見てもらうと今度は「手術した扁桃腺の右側のかさぶたが剝がれている」とのこと。左右平等に剥がれていくのか...。
絶食してもかさぶたが剥がれるのが不思議で医師に聞いてみたのですが、「一度出血すると連鎖して出血することがある」らしいです。とんでもねえ仕組みしてんな人体。
5.3,4回目の出血、そして5回目の大出血
2回目の出血の次の日、夕方に血の味を感じナースコール。とはいえ数分で血が止まり、看護師もいったん様子見しましょうと判断していました。まだこれは、これからの地獄の始まりにすぎませんでした...。
それから1時間後、またもや出血しました。4回目は30分ほど血が出続け、流石にしんどいな~と思いつつも、茶色い止血用うがい薬をガバガバ使い何とか血が止まりました。
もう大丈夫だろうと就寝しようとしたところ、舌に今までとはレベルの違う量の血を感じました。蛇口から出る水かの如くとめどなく血が出続けます。とはいえもう既に何度か出血は経験していたのでどうせちょっとしたら止まるだろうと軽く考えていました。
まだ余裕があったころ
即呼んだ看護師に付きっきりで様子を見てもらいつつ、血をビニール袋に溜めては替え溜めては替えを繰り返しました。そしてそのビニール袋が5袋目に到達したときに気づきます。
「これ1L以上血出てるくね?」
それに気づくと少しずつ嫌な汗がにじみ始め、視界が白黒のFPSのダメージ表現っぽくなっていきました。ここまでくると頭に「失血死」の三文字が浮かび(どうしようもないですが)焦ります。
1時間以上出血して"死"が見えた時
血が6袋目に突入しためまいが起こり、視界がだんだん白くなっていきました。そしてじわっと股間のあたりが濡れた気がしたら...時間が飛んでいました。
「EMコール!EMコール!」と看護師が叫ぶ声で意識が戻りました。いつの間にか体は横になり、失禁していることに気づきました。「やべー医療ドラマとかで見るやつだ!」と若干テンションが上がっていた時に、家から車で向かってきたらしい医師がついに到着。
車椅子に乗せられ、すぐに処置室に運ばれました。でかい点滴を追加しつつ、血が出ているところに薬を塗られたところでやっと止血しました。
医師が言うには派手にかさぶたが剥がれたことによる出血とのこと。ここまでの出血はなかなかなく、かなり珍しいと驚いていました。いや驚かれても困るけど...。
その後、体がうまく動かないため、濡れたパンツを履き替えさせてもらいました(恥ずかしい)。しばらく様子を見て問題ないくらい落ち着いたらしいので、ちょくちょく看護師に見守られながら就寝しました。
6.大出血その後
朝起きて始めに言われたのは「もうしばらくは絶食」という絶望の宣言でした。その日からの2日間、手の甲と腕に点滴2本体制で鉄剤と抗生剤と食事の代わりの点滴を流しまくられました。頭と体の動きには特に問題なかったため、食を奪われ死んだ目で仕事をして日々を過ごしました...。
大出血の3日後、重湯からまた食事がリスタートし、その後は順調そのものといった形で回復していきました。そして元々の退院日とは+11日の1月30日。ついに退院することができました。
あと退院時、体重が入院時から4kg減っていました。そりゃそう。
7.入院生活まとめ
僕はたまたま10%を引いてひどいことになっただけな気がしますが、これから扁桃腺の手術をする方はいくら軽い手術とはいえ、リスクがあることがよく考えておいた方がいいと思います。
基本的にすぐにナースコールを呼んだからなんとかなったものの、もし事態を軽く見て放置していたら本当に死んでいたかもしれません。
「ちょっとでも変だと思ったらナースコール」これだけは守った方が身のためです。
おまけ1:入院生活で役立ったグッズ・食べ物
濡れマスク
病院は寝るときにめっちゃ乾燥します。手術後に喉を乾燥させるのは結構まずいので、負担少な目で乾燥対策できる濡れマスクが有用です。
たんぱく質10g カニカマバー
病院食はなにかとたんぱく質っぽいものが少ないです。そこでこれ。ほどよい柔らかさで何とか入院中でも食べられるうえ、カニっぽい風味で気分を紛らわせることができます。神の食べ物。定期便でほしい。
おまけ2:食べたらダメなやつ
刺激物と硬いものはダメだと言われますが、僕は刺激物じゃないと思って食べちゃったものがあります...。それは
チョコレートです。
言われてみれば、たくさん食べると鼻血が出るとか昔聞いたことがあります。僕はたくさんという程ではないですがやらかしました。皆さんはマジで気を付けてください。
終わりに
ここまでご覧いただきありがとうございます。
入院前にいろいろな人の扁桃腺手術の体験談をよみましたが、ここまでひどい目に会っているのは見かけなかったので、せっかくだから書いてみました。
最後に宣伝ですが、普段はひの広場というYoutubeチャンネルで出演や編集をしています。デュエルマスターズを昔やっていた、現役バリバリでやってる!などの方に刺さるような動画を作っていますので興味があれば覗いてみてください!
また、せっかくなのでほしいものリストも公開しています。この記事を見て参考になった方、ニヤニヤした方はもしよろしければ何か買っていただければ泣いて喜びます!
https://www.amazon.co.jp/hz/wishlist/ls/1JZSUYGCVKXEK?ref_=wl_share
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?