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6月20日「落下犬」

2021年6月20日の日記。

●今日の喜怒哀楽
喜:大奥途中まで読んだ。もうとんでもない面白さだな。感想下に書きます。
怒:怒ってないことに怒った。怒りなよ!!!なんだなんだうるさいな。
哀:夜中に急に自分の非力さ情けなさに哀しくなった。あ、そこまでかもしれない。
楽:フラフープを回して遊ぶ自分を想像して楽しくなった。


●今日のニュース3
・「被害者の実名報道の是非」SPA! 2021年6月14日




気がかりな話題だったので「さすがSPA!!!略してさSPA!!!」と書店で思わず叫んだ。早い。
そもそも記者側のモラルが欠落している話は私も共にのけぞった。「普通の感覚」の「普通」の幅ってめちゃくちゃ広いんだな。この問題に関しては、責任は情報を求める私たちにもあると思う。記者は読者が求めているだろうと思って実名報道を行い、私たちは「実名までは求めてない」と言いながら情報を争奪する。「知りたい」は人間の根源的な欲求だろうし、止めることなんてできない。けれど、弱い立場にいる周縁化された被害者をもうこれ以上端に追いやる必要などないと思うのだ。それはモラルとか常識とか普通とかそういった定義づけが必要な話以前に、共感性の有無の話なんだと思う。記者も私たちも。


・「よしながふみ『大奥』が完結 男女差別、政治権力の虚構性を暴く」好書好日



大奥の話をしたくて無理やり過去のニュース引っ張って来ちゃった。いや今5巻まで読んだんだけど尋常じゃないくらい面白い。すでに読了された方の中には「いや5巻だけで騒いでんじゃないよ」とため息つく方もいらっしゃるかもしれない。申し訳ない、にしてもとても爽やかなため息ですね、春の夜風かと思いました。そんなことはどうでもいい。
大奥って一言で「疫病系男女逆転歴史叙述SF」なんですね。あああ長くなったんだけどとにかくSFなのよ。で、そのもしもが膨らんだSFのなにが特殊かって「過去」を舞台にしていることなんですよ。いや、例えばターミネーターみたいに、未来を変えるため過去に介入するタイプのSFだったらけっこうあるかもしれない。けれどよしながふみさんの大奥は違う。私たちが当たり前に知っている歴史への疑い、想像力をSFに落とし込んだまさに新規SFの開拓者と呼んでも過言ではない。今でこそ、映像で歴史が残せる時代になったが、大奥が存在したとされる江戸時代の歴史を紐解く時、一番参考にするのは当時の書物だ。そこに書かれた事柄を私たちは疑いもせず、「過去の現実」として違和感なく受け入れている。果たしてそれは本当の現実なのだろうか。私が書き手だったら、何もかも馬鹿正直に記述することはないだろう。上のお達しや自分の裁量で歴史を編み出すに違いない。歴史を自分の手でプロデュースできるなんて羨ましい限りだが、現代では結構皆やっている事にも気がついた。SNSを使っての自分の歴史プロデュース。すごい時代になったものだ。話脱線しちゃった。とにかく、見えない・確認しようがない「歴史」というジャンルを逆手にとりSFに落とし込んでいるのが、叙述トリックの鮮やかかつ上品な揚げ足の取り方と似ていて、SFと叙述モノが好きな私からすれば垂涎過ぎる作品だった。
あと、この歴史の答え合わせがもうタイムスリップしないとできないってあたりがまた胸躍りますね。ドウラえももももももん!


・「犬がソファーから落ちた!」

犬の可愛さに免じてニュースカウントにしといて~。

タイトルはガッキーが出てた「落下女」というコント番組をもじって使いました「落下犬」。


その他はないです。おやすみなさい。


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