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いい仕事をした日には飲むに限る

10/8

福祉実践教室のパート2。町内で2回目を行うのはうちの学校だけ。他の小学校は規定の1回のみ。そして中学校は、今年度は短縮の1回で終わるようだ。確かに、準備に多くの時間を使う。しかし、「次の1回」に、どれほどの価値があるかは、やっているぼくには分かる。



「これまで、たくさんの学校に行ってきたけど、これまでの中で1番よかったです」。講師に招いた聴覚障がいの方の感想である。中でも1番心に残ったのは、可視化したことだったと教えてくれた。ジェスチャーゲームで、当てられた人が答えるのだが、何を答えたのか分からなかった。そこで、目の前にいる女の子に「ホワイトボードに書いてほしい」と伝えると、快く引き受けてくれた。そして、伝えるために一所懸命に書いてくれた。それだけでも嬉しかったのだが、電子黒板でルールや説明を映し出していた彼が、答えた内容を書いてくれた。しかも、正解かどうかも付け加えただ。これが、とても嬉しかったらしい。こういった工夫や気遣いが終始見られ、分からないことやら伝わらないことがなかったと教えてくれた。

ぼくはこれを聴きながら心から嬉しい気持ちになった。今回のコンセプトは「伝わらないことを経験しよう」だった。それ故に、企画段階から「子どもたちには必要最低限のアドバイスにとどめよう」としていた。だから、リハーサルでアドバイスをしただけ。本番は眺めるだけだった。要するに、このレクは子どもたちが最初から最後まで作り上げたのである。

最後の打ち合わせ(ふり返り)では、「どうして、あんなにもたくさんの工夫を入れることができたのか?パート1で、わたしの講座を受けていた人はともかく、そうでない人が大半。不思議だった」と講師の方から質問があった。これに対して、練習を繰り返し、子ども同士であーでもない、こーでもないと意見を言い合いながらブラッシュアップをしてきたことを伝えた。「なるほど!」と、嬉しそうに帰って行かれた。



ぼくは、この学校で福祉実践教室パート2を3回行ってきた。今回の講師さんとも3回目である。そんな彼女から、「これが本当の福祉だと思います」と言ってもらったのは初めてだった。子どもたちだけでやり切ったこの実践教室。個人として成長していること。集団として高まっていることを知ることができた。

今日は休肝日と思っていたが、いい仕事をした日には飲むに限る(^^)

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