【音楽レビュー】高柳昌行/ライブ・アット・ジャズベッド
高柳昌行「Live At Jazzbed」
1970年ライブ録音。パーソネルは高柳昌行(el-g,g)、阿部薫(as,bcl)、山崎弘(ds,perc)。名盤(と言われている)「解体的交感」から三ヶ月後の発掘音源。
最初に断っておくとボクは日本ジャズ史や人物に詳しくもなく高柳昌行にしても阿部薫にしてもそんなに詳しいわけでもなく、また正直に言うと良さが分かっているわけでもありません。ただその凄まじいエネルギーがボクの怖いもの見たさ(聴きたさ)を刺激し、時々手を伸ばしては痛い目に遭うということを繰り返しています。
そんなわけでアルバムの内容に関するレビューはあまり出来ないのですが、まあ簡単な感想だけ書いてみたいと思います。
まずポータブルレコーダーによる録音ということで音質が気になりましたが、思っていたよりも各楽器の音は聞き取れて、所謂ブートレグのハズレなんかよりもちゃんと聞けるレベルだと思います。とはいえ「解体的交感」の刺さるような音に比べると全体的にモヤっとしていることは否めません。しかしそれがむしろやもすると騒音に聞こえる演奏をマイルドで聞きやすいものにしていると思います。良くも悪くも。時々左右の音バランスが偏るのでたぶんステレオ録音だと思うのですが基本的にはモノラルだと思って差し支えないと思います。
内容にも少しふれると、もう滅茶苦茶です汗。また怖いものを聴いてしまいました笑。高柳昌行と阿部薫が好きな人に「今のココがスゴイんだよ」とか「コレはこういう仕掛けがあってね」とかライブで解説してほしいです。
ただ阿部薫のソロ(らしきもの)が聴けるところもあり、そこは素直にいいなあと思いました。音がとにかく美しいですよね。ソロはバスクラリネットとクレジットには無いのですがハーモニカ吹いていると思うんですが、どうなんでしょう?
お触れでは「10年に1度あるかないかの大発掘音源」とのことですがこの後同レーベルにて同じ頃の高柳昌行の音源があと2つ出ました笑
ちなみにディスクユニオンで買うと特典音源が付いてきました。シリーズ3つにそれぞれ別音源が付いてきたのでまとめて聴いてみようと思います。