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【詩】朝雨


目を覚ませ、窓は霧のベールで覆われている
夢の向こう側で私を見つけてくれる人は誰もいなかった
森の中の鳥のさえずり、獣の足跡
泥まみれのわたげ、落葉樹の上に
生えているきのこ
——雨滴が窓に止まっている
遠くの光を反射している
昨年から溜まってくる雲が
意識の中で終わりのない露出
毎日新鮮な苔と泥の中を歩く
灰色に染まったチュール、濡れた髪
同じような懐かしい匂い


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