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「イメージ」と「(外性器の)性別」について

もう産婦人科医になってから20年くらいになります。
この20年の間、ほぼ毎日と言っていいほど女性と話をする人生を送っております。

こんな人生を送っていると
「先生はきっと、女性の対応が上手なのでしょう」
と言われることがあります。

もしそうだとすると、どんなに素晴らしい人生でしょうか?
しかし現実は全く違います。日々の外来で
「ああ、あんなこと言わなければよかった」
とか
「もっとこういう言い方をすればよかった」
と後悔する毎日です。

ただ少しでも女性のことをよく知ろうと、本などを読んで勉強をすることはあります。
そんな中、ある本に
「女性は男性に比べて想像力が優れており、現実的な解決よりもイメージをとても大事にする」
といった内容が書いてありました。

細かいところは忘れましたが、この本には例として
「女性を高級なお店に誘う時は、サプライズで連れて行くより、あらかじめ予定を伝えておいた方が良い」
というようなことが書いてあったと思います。
いきなり
「このお店に行こう!」
といわれても準備などをする余裕がなく、むしろ困る。
逆に数ヶ月前から
「このお店に行こうね」
と伝えておくことで、その日までの間
「このお店にはどの服を着ていこうかしら?」
などと色々考えて過ごす事ができる。
もし急な用事で食事に行けなくなっても、結果的にそれが女性にとっては素晴らしい楽しみになる、とのことでした。

これは私にとって本当に目からウロコでした。
なるほどそう言われてみれば思いあたる節だらけです。
救急対応でよく妻との約束をすっぽかす私にとっては、あらゆる意味で素晴らしい助言でした

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