スナックの日常日記/1
東京の場末のスナック
本日もたくさんのお客様との色々を綴ります
今日は年齢の話をしよう
お客様に何歳?と何度聞かれたであろうか
最初は、何歳だと思います?と質問返しなんかしちゃったりしてたけども。最近は23歳です!
とはっきり言うようになった。
反応は色々で、若いね。まだ生まれたてだね。
何でこんなところで働いてるの?
若い子と話すために来たんじゃないんだよ。
娘と倅と同い年だ。大人っぽいね。だとか。
色々。いろいろだ。
そして毎回話すたびに思うことがある。
萬田久子さんの言葉通りに、年齢はただの数字だと常に心に置いている。
たしかに年齢とゆうものは自然の流れで重ねていくものだけれども老い行くことにも美しさがあり、抗うことにも努力が伴ったりする。
自分はたしかに年甲斐もなく、スナックで働いているが年齢など関係ないと常に思っていて。
全て経験だと思って楽しんでいる。
そして誕生日のお客様がいた
お店側は、昔から来ていただいているお客様にはシャンパンやらボトルやらを日頃の感謝もこめてプレゼントする。
54歳、私の父と歳が近い。
最初は若い子と何話せばいいのかわからん
なんて言われてたけれども、最近は何気ない相談なんかをする。
開けたシャンパンを片手に定年後の話を聞いた。
実は日本一周をしたいんだと。
彼はお仕事柄世界を回っていて、それでもなおしたいと掲げた。
海外に行って、日本の良さを再確認した。
でもその良さを俺は一割しか話せずに、ずっとモヤモヤしてた。それは俺自身が日本について知らないからだったんだね。と。彼。
そして横のお客様。
もう若くないんだし。体に鞭打つ必要ねぇだようがい。毎日ゆったりしなさいよ。と。
すると彼。
人生100年世代だぜ。俺はまだ半分だ!
と並々に入ったシャンパンを口に流した。
こんな普通の流れだけど、私はこうゆうところに感動したりする。
年齢を重ねると、体を悪くしたり何がいいだとか悪いだとか薬を服用したり。
こころも保守的になるものだ。
だけど彼は常にチャレンジャーで
まだまだだ!まだだ!と前に前に進むその心意気と生命力に私は感化される。
私は思ったことを割と話すタイプだから、
その考え最高だね。最高だよ!と伝えた。
すると彼が、多少なりとも私にも勇気をもらったと言うのだ。何もしていないのに。
なんで?と聞くと
最初話した時に、歳なんてただの数ですよ!
と話したフレーズが頭から離れなかったらしい。
その日に色々調べて、決意したんだと。
嬉しかった。誰かの些細な何かの心の一部になれたのだ。
これからも私もいろんなことにチャレンジしたい。していきたい。
彼の日本一周の安全とその他を祈って。乾杯。
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