小説『スカイフック』第13話 虚しい展覧会
昼前には、遺体も処分し、蚤の市のように校庭に並べられた機体の破片や戦利品も、粗方トラックで運び去り一息ついたところだった。
そこへ、大阪の中部軍参謀室から連絡が入った。
今回の敵大型戦略爆撃機を夜間にも関わらず、高射砲で撃墜したという輝かしい戦果に対して、国武中将はじめ参謀部の幹部が直々に視察をし、戦功を祝福するというものだった。
国武中将一行は、すでに大阪を出発し、昼の2時ごろには着く予定だそうだ。
当然、高射砲鶴舞分隊の加藤分隊長にも、同様の連絡が入った。
昨夜