ひと日
何もなかったという日はない
真っ白に見える過去も
1日も飛ばすことなく
小さなひと日を重ねてきたのだ
意識の中に何を残し
何を捨てるのか
何を残すのか
時の流れは片岩を重ねた地層
今日地層の最上段の
土は撒かれるのだ
闇に光るあまたの星
夜明けの水色の空
動き出す大地と雑踏
善きことも悪しきことも
織交ぜて作られるのだ
無数の色で飾られるのだ
家猫も迷い犬も
雑木林も庭園の松も
家の前の野菜畑も旅の草原も
あなたも私も
高低ではない
真っ平なのだ
優劣ではない
特性なのだ
果てしない未来に向けて
今ひと日が作られるのだ