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Clipper Cardで2択を間違え続けた話。

私がバークレー校に交換留学を始める直前、サンフランシスコで母と二週間弱ほど観光をしていました。
そこで、Clipper Card(ベイエリアの交通カード、「クリッパーカード」)を作るのに何度も2択を間違えて、めちゃくちゃ面倒なことになりました。

解決した今だからこそ笑える、馬鹿げた話です。

Clipper Cardとは、買う・使う・チャージの難しさで悪名高いサンフランシスコの交通カードです。


文字ばかりで長いですがお付き合いください。

🔍調査段階の2択

サンフランシスコの観光を始める前に、母に「クリッパーカードの買い方を調べておいて」と言われていました。で、ちゃんと調べたんです。

日本語より現地語の方が情報が出てくるだろうと思って、「How to buy a Clipper Card」とググりました。

はい、ここ。2択。間違えました。
日本語 or 英語。

クリッパーカードの会社のウェブサイトを見て、スマホで買ってオンライン決済ができる、みたいなことを知って、まぁ現地で実際のカードを買う方がいいだろうと思い、そこで調査終了しました。
会社の公式サイトには、最初に何ドルで買えるかなんて書いていませんでした。

後に判明したのですが、日本語で調べれば、いかに買うのが難しいか、写真付きでの買い方とチャージの説明、カードの発行には3ドルかかる、ってことが、過去の日本の観光客の方々のブログとかに事細かに書いてありました。

💸購入時の2択

ホテルから一番近いサンフランシスコの駅は、Powell St. Station(パウエルストリート駅)でした。
カードの自販機(?)が二種類あって、どちらにも「buy/add Clipper」みたいなことが書いてありました。

私と母が駅の入り口から入って、まず近かった大きい方の自販機をちらっと見て、「add value」とか書いてあってよくわからなかったので、もう一個の小さい方の自販機を見に行きました。そっちも似たようなことが書いてあったけど、そっちの自販機でカードを買ってみることにしました。

はいこれ、2択、間違えました。
大きい自販機 or 小さい自販機。

なんで近い方の自販機で買わなかったのか、ほんとに今思えば謎な行動でした。
まぁそもそも、買い方を日本語で調べておけば、説明にそって買えたんですけどね。笑

とにかく、そこの自販機で一番私たちの求めてるクリッパーカードに近かったボタンが、98ドルでした。
そのほかのボタンは、Muni(違う地下鉄)専用のカード、高速バス系、船系、とかだったと思います。よく覚えてなくてすみません。
とにかく、そんなんじゃなくて、クリッパーカードが必要っていうのはわかっていたので、クリッパーカードを買うっていうのを選びました。

98ドルなんて、明らかに高い!おかしい!!と今なら思います。
けど当時はそう思いませんでした。
サンフランシスコの交通はかなり高い、という話を聞いたことがあって、こんなに高いんだぁ、、、まじか、、って感じで受け入れてしまいました。

私はきっと1年間使うし、一枚は買っておくか、と母と相談し、母のカードで買いました。
で、カードが手に入り、何ドルそこに入っているのか確認しようと思って、もう一種類の自販機でvalue(=残高)を確認しようと思って、カードをかざしてみました。
0ドルって表示されて、え、98ドルも払ったのに??残高ゼロ???ってなって、困惑しました。
母の分のカードも買わないといけないし…とオロオロしてる時に、日本語で説明してカードを買っている人たち(よく知ってる娘、妹、父だと思います)を見つけました。
で、話しかけて教えてもらいました。

説明してくれた方はちょうど留学でバークレーに一年いて、これから家族と観光してから帰るところだそうでした。私と入れ違い!
通常の3ドルのクリッパーカードの買い方と、私の買った高級なカードがフリーパス(1ヶ月使い放題)だったことが判明しました。

私も3ドルの普通のカードを買って、フリーパスの返金ができるか、改札のところにいた駅員さんに聞きました。「〇〇っていうここから2駅くらいのところに、クリッパーカードのカスタマーサービス所があるからそこに行って聞いてください」と言われました。
この駅の名前が何回聞いても聞き取れなくて、「Eから始まる」と言うので、駅名のリストを見ながら、最終的に「Embarcadero(エンバーカデロ)」という駅だってことを突き止めました。

とりあえず用事があったので、私たちは夕方、帰り道にエンバーカデロ駅に寄ってみました。

☎️返金求める時の2択

エンバーカデロ駅で、カスタマーサービスのところに行きました。
そしたら、「ここでの返金はできない、カードに書いてあるこの電話番号に電話しなさい」と言われました。

なんかわからないことがあったらここの人に聞けるから、という母のアイディアで、駅の隅で電話しました。(駅めっちゃ広いのに椅子がない。)
電話は30分以上繋がらなくて、やっと繋がったと思ったら、「そのカードに書いてある番号で、まずはオンラインでアカウントを作らないといけない」と言われました。声の小さい冷たい人でした。駅で電話していたので、よく聞こえなくてめちゃくちゃ聞き返したりしたのも余計に対応を悪化させていました。

私もたらい回しにされて腹立ちました。

とりあえずホテルに戻ってから落ち着いてアカウントを作ろうと思い、ホテルに帰りました。
アカウントを作る際に、情報を私のか母のものかどっちにするか母と相談して決めました。
ほとんどの英語の対応を任されていたので、メールアドレスは私。
住所も、私のアメリカでの滞在先。
そして、問題が名前。

母のカードで払ったので、そこがややこしくならないように、母の名前で登録しました。返金されるとしたら、払ったカードに返ってくるのかな、と私は勝手に思っていたからです。

はい、もうお分かりだと思いますが、この名前での2択。
母の名前 or 私の名前。

結果的に大失敗だったのですが、それが判明するのはもっと後のこと。

アカウントを作って、もう一度電話しました。
男の人(声からの推測)が出ました。優しい人でした。
「返金できます、ではカードはキャンセルしておきます。三日ほどで返金できると思います。Thank you.」って言われたので、私も「Thank you!」って返して電話を切りました。

そしたら母が激怒。
「バカじゃないの!?!?なんで電話切ったの!?
カードの情報言ってないのに、どうやって振り込まれるの!?」

ちょっと言い訳。
私たちの世代(2000年代初期生まれ)からもっと若い人たちはわかってくれると思うんですけど、私めっちゃ電話苦手なんですよ。
あんまり知らない人に電話して予約取ったり交渉したりとかする機会ないので。
あと、「ピーの後に音声残してください」みたいなやつもめちゃくちゃ苦手。
いつ終わるのかわからないのに内容を話すっていうのに慣れてないんです。

とにかく、私も長い1日で疲れていたので「じゃあママが電話して😠」って逆ギレして、今度は母が電話することになりました。

そしたら、母の2、3言を聞いて電話を切られました。
英語を聞き取ってもらえなかったのか、なんだか差別的に思えました。

もう一度かけて、今後は、母が後ろで日本語を言うのを私が通訳する感じで電話しました。女の方(声からの推測)でした。ぶっきらぼうな言い方だけど、「もう質問はないですか?」って何度も聞いてくれて、満足するまで話すことができました。

電話での結論としては、返金は小切手で行われる、登録した住所に三週間くらいで送られる、ということでした。
ちなみに小切手は、英語で「Check」って言います。

ほんとに来るのか??と母も私も半信半疑でしたが、まぁやれることはやったのでとりあえず三週間待とう、と落ち着きました。

そして、二週間も行かないくらいに、届きました!!!!!
真っ先に母に電話して、届いたよ!?!?!?と報告しました。
この時、母はすでに日本に戻っており、私はバークレーの新しい生活に馴染もうと頑張っている時期でした。

実は、封筒をポストの中に見つけたとき、封筒のノリが剥がれていて(?)開いていたのですが、小切手はちゃんと入っていました😅
そもそも、小切手を初めて見ました。日本ではそんなに見ないですよね。

😭そして最後の失敗が判明

よし、銀行に行って小切手を現金化してもらおう。
最後の行程だ!!と浮き足立って銀行に向かいました。

家から一番近いChase Bankに行きました。
そしたら、「銀行の口座を持っていないと現金化できません。Chaseに口座を持っている友達を連れてくるのでもいいです。それか、小切手の発行元の銀行に行ったら現金化してくれると思います。」と言われました。

小切手の発行元は、US Bankでした。
15分くらい歩いたところにあったので、そこに行きました。

「現金化できます、小切手とパスポートを見せてください」と言われ、両方を渡しました。

鋭い人は気付いたと思います。
そう、小切手は母の名前なんです。

銀行員さん「これは誰の名前ですか?」
私「母です」
銀行員さん「本人でないと小切手は使えません。お母さんはいつまたアメリカに来ますか?」
私「今の所そんな予定はないです。小切手に有効期限はありますか?」
銀行員さん「小切手が発行されてから6ヶ月です。」
私「どうしたらいいんでしょうか😭」
銀行員さん「小切手を発行してくれた会社に、名前を変えて発行し直してもらえるか聞いてみるか、日本に郵送して日本の銀行でお母さんが使うか、しかないです。」

そんで、日本の銀行でアメリカの小切手が使えるのか、調べました。
母の持っている銀行では使えないみたいでした。

そして私は、US銀行からの帰り道、母にずっと言われていた「とりあえず聞いてみろ」、という教えを守りました。
Chase銀行にもう一度行き、自分の名前じゃなくてChase銀行口座のある友達を連れてきたら現金化できるのか、聞きました。
小切手の裏に母のサインがあればいい、と教えてもらいました。

ナイス情報!よくやった自分!

家に帰って、まずは小切手を発行してくれた会社(Metropolitan Transportation Commission)にメールを書きました。けど正直期待していませんでした。
営業日が2日過ぎてもメールが来なかったので、もう諦めて、Chase銀行の方法で行こうと決意しました。

Chase銀行に口座を持っていそうな友達に、口座を持っていないか聞いてみました。(持ってそうってどんな友達やねん、と思うと思うんですが、論理的に、交換留学生ではなくて正規生とか編入生など、アメリカに長期滞在する人とアメリカ人、を私は思い浮かべていました。)
打診した二人目の友達が持っており、めちゃくちゃ快く引き受けてくれました。

そして母のサインを後ろにゲットして、友達とChase銀行に行って、ついに、現金化できましたーー😭👏
受付の人に、本人じゃないと無理、と言われて返されそうになりましたが、「サインがあればいけるって聞いた!サインがある!見よ!!」って強めに出たら、すんなり通りました。アメリカでは自己主張が大事って本当にそうですね。


まぁそんな感じで、私たちの長いクリッパーカード事件が解決しました。
労力も時間もかかって大変でした。

思い返して、全ての2択間違えてたなぁぁ🤨と思いましたが、全部勉強に繋がりました。
クリッパーカードの買い方がわからない日本人がいたら、今度は私が教えてあげられます。駅名も学びました。エンバーカデロだけじゃなくて、その周辺の駅名を覚えられたので、土地勘が備わりました。電話の経験値も上がりました。強く出ることの重要性も学びました。

いい海外経験になったと思っています。

だけど失敗しない方が圧倒的に楽なので、これをみて皆さんは正解の道を進んでください。

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