アメリカ留学初日から、恋愛関係(?)のテスト受けた話。
カリフォルニア大学バークレー校に留学して、オリエン初日からレクチャーとテストを受けました。
その内容は、人間関係。
恋愛における人間関係というか、性的関係というか、そんな感じ。
性教育の分類なのかな?
日本でも絶対やるべきだと思いました。
留学を通じて「現実のアメリカ」を見にきたジェンダーセクシュアリティ研究専攻の私は、新入生9000人の中で一番熱心にこのレクチャーとテストを受けた自信があります。
まずは動画。
まずは動画を見ました。
動画は何個もあったんですが、そのうちの一つの内容はこんな感じ;
(ごめんなさい、正直に言うと、3つ目の回答覚えてなくて、勝手に作りました。)
めちゃくちゃ登場人物多くて、だいぶちゃんと撮影された映像でした。
選択肢を選んだら、それを選んだ場合の結果がまた動画で出てきます。
①を選んだ場合…
主催者としてSamが二人に話に行き、酔っ払ったMaryに家に帰るのを勧める。Maryは友達に介抱されながら帰る→正解
②を選んだ場合…
Tomは、知らない男に名前を聞き、「ああ、君か、あっちで誰かが呼んでいたよ」と言って男を違う部屋に移し、Maryに「大丈夫?正気?」と聞いてみる。そしたらMaryは自分が酔っ払って正気を保てていないのに気がついて、帰ることにした。→正解
③知らない男がキレて、喧嘩になる→失敗
みたいな感じでした。
失敗したら、正解の選択肢を選ぶまでこのクイズを何度でも解かせられます。
正解したら、他の選択肢の場合を見るか、この動画の視聴を終わるか、選べました。
私には、②の選択肢でのTomの行動がとても勉強になりました。
あー、「あっちで人が呼んでたよ」って言ったらいいのかぁ、って、このロールプレイ学習※からしか学べなくないですか??
すごくためになりました。
人間関係のクイズ。
さっきの動画を見た後に、レクチャースライドを見て、そしてクイズがありました。
レクチャースライドの写真を撮り忘れたのですが、何が「healty relationships(健全な関係性)」か、みたいなことが書いてありました。
クイズを見たら、レクチャーがどんな感じかわかります。
日本語がわかりにくかったらごめんなさい。
もちろんこれは「healty relationships」じゃないですよね。
はい、当たり前だけど「healty relationships」じゃないですよね。
けどこうやって「当たり前」を問い直すのって重要ですよね。
自分や友達の過去や今の関係を見返してみるのにも役に立ちますし、これから何かあったときに、明らかに「healthy」じゃない!って思えます。
「Guilting」の正しい訳し方がわからないのでそのままにしました。
「責任のなすりつけ」??「罪悪感を抱かせようとすること」??
まぁとにかくこれも「healty relationships」じゃないですね。
ちなみに、他のアメリカの大学に留学に行った友達たちからも、似たようなレクチャーを受けたと報告がありました。
そのうちの一人(ミシガンの大学に行っている子)が、写真をくれました。
「effective consent(有効な同意)」については、私の大学でもめちゃくちゃ説明されました。酔っ払っていたら同意は有効ではない、とか、どこまで触れていいのか、全てにおいて同意をとってください、みたいな説明がありました。
ちなみにこのスライドでの答えは、「ない」です。
私が最初に説明したような動画の中でも、同意の取り方?みたいなロールプレイ学習動画がありました。
「家まで送ってくれてありがとう、部屋見ていく?」「いいの?じゃあ…」(略)「キスしていい?」「いいよ」「このあとは?」「今日はここまで」「わかった」
みたいなやり取りの動画でした。これを見ていてちょっと恥ずかしくて目を逸らしたくなりましたが、しっかり見ました。
日本には「性は恥ずかしいもの」みたいなものみたいな考えがありますが、私はこれに反対の立場で、性教育や、このようなモラル教育もしっかりと行うべきだと思っています。
なので、ここで目を逸らしてしまっては!!と瞬きしないで見ました。
なかなか「恥ずかしいもの」などの価値観が抜けないのは悔しいです。
舞台で…
他にも、オリエンテーションでは、舞台でのロールプレイ学習も行われました。
結構大きな舞台で、これは新入生は絶対に参加して見ないといけない必須のオリエン行事でした。(他のオリエンのイベントは参加しなくてもいい)
もしこれに参加して、その後のテストで80%以上の点数を取れなかったら、春学期の授業履修ができないっていう罰があります。(テストは10回まで受けることができます。)
舞台は、6人くらいの登場人物で、いろんな問題を克服する話でした。
例えば、アルコール依存症、急性アルコール中毒、デートDV、人間関係問題とかが出てきました。
演技だけではなく、この場合何をしたらいいか、とか、どこに連絡したらいいか、とかの情報が後ろのスライドに映されます。
特に興味深かったのは、一人の登場人物(仮名Juliaとする)が、親友(Henryとする)に悩み相談をした時の話。
Juliaは、同性の子(Emilyとする)と付き合い始めたけど、昔いい感じだった異性(Leoとする)に送った裸の写真をLeoの友達に広められたことがあるので、それがEmilyとの仲を壊さないか心配、とHenryに打ち明けた。って感じの話。
この場面で興味深い点が2点ありました。
①異性の親友がいるのがサラッと出てくるところ。
日本ではよく「男女は友達になれるかなれないか論争」があるけど、当たり前に「なれるでしょ」っていうアメリカのスタンスがすごく現れてるなぁと思った。
ICUでも「なれるでしょ」スタンスの人が多いと思う。
私もなれる派だし、実際に異性の親友がいます。
②こんな悩みを打ち明けられたHenryが、「なんでそんな写真送ったの?バカじゃない?」みたいなことを言わなかったこと。これを言ったら、それはセカンドレイプ※に当たります。
日本では結構そういうこと言う人多い気がします。
痴漢などの性犯罪に対して「そんなミニスカート履いてる人が悪い」みたいな考えの風潮がありますよね。
そして、私的に勉強になったのが英語の表現でした。
Henryは「I'm always here for you.(直訳すると、あなたのためにいつでもここにいるよ)」みたいなことを言っていました。
なるほど、誰かに相談された時はこう言えばいいのか!!と覚えておこうと思いました。
これもまた、ロールプレイ学習からしか学べないことですよね。
日本においては、性教育としてこんな人間関係の話は教えてくれないですよね。
今の世代は受けてるのかな?
あったとしてもかなり抽象的な教え方しかしないように思います。
アメリカにいる友達たちの報告を受けて、この教育はアメリカ全土でやっていることが判明して、やっぱりアメリカは進んでるなぁぁと思いました。
NYU(ニューヨーク大学)では、ミュージカル調で学んだそうです。
見たかったなぁ。
とにかく、ロールプレイ学習などの具体的な教え方のできる性教育(人間関係教育?)を、ぜひ日本でも取り入れてほしいです。
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