詩・散文 「幽霊はいるの?(そしてその模範的な回答)」
幽霊はいるの?(そしてその模範的な回答)
♠♥幽霊って本当にいるの?
♥今日テレビでマジックショーをやってたよ。お金が、手を開く度に増えていくのは不思議ね。
♠テレビが映るのも不思議だね。自動車だって。一体どういう仕組みで走ってるんだろう?
♥ほら、飛行機!飛行機雲を出してるよ!飛行機が空を飛ぶのも不思議。飛行機雲も。一体どうしてできるの?
♠例えば・・・あの煙突から立ち昇る煙は雲になる事が出来るのだろうか。いつしか煙は煙は、青い空に吸い込まれて消えてしまった。
♥消えてしまったものはもう戻ってこない?
♠鮭は生まれた河に戻ってくるね。
♥私はすぐに迷っちゃう。地図があっても迷っちゃう。
♠♥あの煙は火葬場の煙でした。
♠生きているって何なんだろう・・・。
♥きっと体の奥深くにね、生きてるって言う何かがあるはずよ。きっと。でも、クラゲをみていると、クラゲの何処が生きているのかって・・・不思議なの。
♥猿が人になったって本当?
♠今見ている星は、僕が生まれるずっと前の輝きなんだってさ。
♥指が10本なのは何故?
♠学校で仲良くしなさいって教わったのに、どうして大人は戦争をするの?
♥悪い人って本当にいるの?
♠神様って本当にいるの?
♠これまでにものすごい数の人間が生まれてきて、一人残らず死んでしまって、これから生まれる子供だって、いつか必ず死んでしまって、勿論ぼくだって・・・。
♠僕って何?
♥私って何故?
♥「パパ!世の中にはすごい事や知らない事や不思議なことがたくさんあるのね」
「そうさ。だからたくさん学んで、どうしてそうなのか、お前は知ることが出来るんだ。すべての事には原因と結果と、理由があるんだよ。それは知らなくてはならないし、知るって事はとっても素晴らしい事なんだ」
♠「ママは?」
「そうね。ママはこうも思うの。そういう素晴らしい不思議を、いつまでも与え続けてくれる世界に、感謝しましょうってね」
♥♠そういえば、世界があるって、不思議だなあ・・・。
2007年12月28日 岡村正敏