【知床から箱庭の島へ12】支援と教育
▽2003.7. 1 tue
この日の行程。(日本時間) 7:30下船上陸-8:00発電所視察(穴澗)-8:45アマナ中学校-10:00~14:00ホームビジット-14:00交流会 -16:15夕食交流会(斜古丹)-18:30帰船出航-23:30国後島古釜布沖にて停泊
早くに起きるも、また曇天である。 せっかく「箱庭のしま・色丹島」に来たのに…ホントウにガッカリである…。 この日は、ホームビジット(滞在)や交流会(縁日を開催)のある日なので、いろいろと忙しいのかな。
また、車に分乗し、穴澗にある、1999年に人道支援により完成した『ディーゼル発電所』を視察。 最大発電規模2,400Kwの施設のようでタービンが3基ある。冬季でも最大1,500Kwほどの稼働状況とのこと。 燃料はロシアより調達しており、今後は技術面やメンテナンスが課題であるとのこと。
地震の際に人道支援にて建設された穴澗の『中学校』を視察。 現在102名が在籍とのこと。(ちなみに1994年の大地震前には約500名在籍していたという)
ロシアの一年間の年度は、9月1日が始まりで、終業は5月30日なのだという。 残りの3ヶ月間は夏休みで、生徒さんたちは臨海学校や林間学校、アルバイトなどへ行くのだという。
ちなみに学期は、①9.1~11.3、② 11.11~12末、③ 1.11~3.24、④ 3.25~5.30の4学期に分かれているとのこと。
教育体系は、小中一貫となっていて、9年間である。 最初の4年間が小学、5~9年級が中学となっていて、10年目は工業科などの専門校に進むか、または大学進学のためのコース(10~11年級)に分かれるとのこと。
この島々には、専門校や大学がないため、進学するためにはサハリンやロシア本土へ出るのだと云う。
この小中学校では、ロシア初の日本語カリキュラムも選択課程として、これから組み込まれるという。 下写真の先生は、アコーディオンを弾きながら、なんと、日本語の歌を唄えるほどでもある。
子どもたちが唄を歌ってくれたり、踊りを見せてくれたり、演奏をしてくれたりする。 カッコウの唄を聞いたが、ロシアではカッコウの鳴き声を「カッコー」ではなく、「クックー」と云っていて楽しいな。
穴澗では、現在、ロシア政府のクリル発展計画枠の中で、極東として最も大規模な学校建設が始まったところであった。 ここが完成すると、子どもたちにも屋内体育館などが、ようやく用意されるとのこと。