人間の美しさや可能性を味わうためのSocial Emotional Learning 〜SEL伝道者 下向依梨はどう思う? 自分を生きられる子供達と六諭衍義 〜
昨今、アメリカを中心に広がりをみせている新しい教育プログラムSocial Emotional Learning[以後、SEL](社会性と情動の教育)。
これまでのIQだけではなく、子共達の心を、感情をも育てていくEQ(心の知能指数)に注目し、双方向のアプローチで子どもを育てています。とくに、自分自身の人生を切り開くチェンジメーカー(SDGsや社会起業家など)を育てるアプローチとしても注目されています。
今回、SELを沖縄と東京を拠点に普及する株式会社roku you 代表取締役 / 一般社団法人 日本SEL推進協会 代表理事の下向依梨さんをお招きして、ご自身の考えを踏まえて、お話を展開してもらいました。
SELと下向さんの出会い
はじめに、下向さんが行なっている事業についてご紹介して頂きました。まず、下向さんがなぜSELを自分の生業として選んだのかを語ってもらいました。
海外へ教育を学ぶ機会をえた学生時代、学生同士でチームを作って、自発的なプロジェクトを作る、社会の負を解決するゲームチェンジャーの素質が育まれている環境を目の当たりにしたそう。
そんな姿をみて、下向さんは子供がどのタイミングで、どう社会性をふまえて自分なりに見出せるのか、これからの教育として当時下向さん自身が生涯の生業との出会いとなりました。
事実18歳以下の自尊感情、例えば未来に可能性を感じるかと問いに対して主要の先進国のうち8割以上が期待を持てると回答する中で、日本は6割。
こうしたデータを見ると、なぜ子供たちが土台となる自己肯定感が低いのか、どうやってSELを通して育むことができるのかを会場に来てくださった方と対話していきました。
自分と他者、その間にある共感
さらに、SELが学術的な考え方も深まっているそう。例えば、ここ3年で自己と他者の間、「Compassion」があることはわかってきました。
具体的にいうと「Self-Compassion」「Compassion For Others」「Recognizing Common Humanity」
自分と他者の間に、こうした思慮深い思いやりがあることで、一つひとつの言動や考え方が変わってくるよう。
そのような人としての土台となる考え方、思考について沖縄には400年前に根付いたと言います。
下向さん:
沖縄には「六諭衍義」(りくゆえんぎ)という教えがあります。六諭衍義とは、「ちむぐくる」という肝と心のあり方を当時の中国で学び、琉球に持ち帰り、書にまとめたものです。
孝順父母、尊敬長上、和睦郷里など、現在だから必要となるあり方がまとめてあり、私が沖縄を拠点にしているのも六諭衍義の教えがあったからこそなんです。
編集記
昨今、学校での教える授業カリキュラムが増えていく一方で、大切な心のあり方を教える時間が「道徳」だけでまかなえるのか、他にも組み合わせができないのか。
下向さんと参加者同士が対話して、学ぶとは何か、教育とは何か、そして今私たちができることは何か、SELをふまえて視点が増えたと感じました。
今回は、おきなわダイアログから下向さんへ取り組んでいることを忖度なしで話して欲しいとお願いしていたため、内容として難しさを感じる人もいたかもしれませんが、もっともっと深いところでつながる時間ではなかったではないでしょうか。
ゲスト:
下向依梨さん
会場:おきなわダイアログ
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