MMD4
久しぶりのMMDシリーズです。
何度も書きますが、MMDとは「マグネシウムマジ大事」のことです。
疾患とマグネシウムの関係をみていきます。
<マグネシウムと心臓病>
・マグネシウムは心臓血管の筋肉けいれん(心臓発作の原因)を防ぐ。
・マグネシウムは末梢血管の筋肉けいれん(高血圧の原因)を防ぐ。
・マグネシウムは動脈内のコレステロール・プラーク(動脈血栓の原因)の堆積を防ぐ。
・(動脈の)内皮下層は非常に薄い結合組織で、エラスチンを含有している。…正常なエラスチンが作られるためにはマグネシウムが必要であるという点で、マグネシウム欠乏の最も初期の徴候の一つに、内皮下層のエラスチンの変性がある。
・血流中のカルシウムが過剰で、マグネシウムが不足していると、余剰のカルシウムが動脈壁の炎症部位の周辺に沈着する。この部分が硬くなり、血流を妨げる。
・水のマグネシウムが不足している地域と食餌にマグネシウムが欠乏している地域で、冠状動脈疾患による死亡率がより高くなっている。
・食餌のマグネシウム不足がアテローム性動脈硬化症と急性心臓発作の原因となっている。
・マグネシウムはアテローム性動脈硬化症と動脈硬化の双方の予防に決定的な役割を果たす。
・心臓を健常に保つにはマグネシウムが必要不可欠なのである。
・一酸化窒素が血管の拡張をコントロールしているのであるが、この作用もマグネシウムの指図のもとで進行する。
・マグネシウムが充分あれば、あらゆる病期(ステージ)での病変を阻止できる。
・冠攣縮性狭心症が発症するのが一日のうちの二つの特別な時間、すなわち早朝と夕方で、いずれもがマグネシウムのレベルがたまたま最低になる時間帯である。
・心臓発作後、できるだけ迅速にマグネシウム静注を行うことが、心臓保護には最善の策である。
・7つの大規模な臨床試験を解析した結果、研究者が結論づけたことは、マグネシウムが急性心筋梗塞による死亡率を、実に55%も減少させている。
・早期にマグネシウムが投与されると、心筋が保護され、不整脈が防止され、長期生存率が高まる。
・心臓発作にマグネシウム静注を行うことにより、さらに高い回復率が示されており、200人を対象とした調査で、死亡率が74%も低下したという例も見られる。
・マグネシウム不足は心筋を過敏化させ、拍動に異常をきたさせる。
・頻拍、すなわち心房性頻脈、期外収縮、亜鈴は心房細動は、いずれもがマグネシウム静注による治療が効果を現す。
・心臓を損傷するカテコールアミン(ストレスに誘因性のアドレナリンとコルチゾール)の作用を中和させるマグネシウムの能力は、まさに奇跡で、不整脈のような急性心臓発作の副作用の多くを防ぐことができる。
・マグネシウムが心筋細胞内のカリウムとナトリウムの濃度を正常に保つ役割を果たしている。
・マグネシウム欠乏は僧帽弁逸脱(MVP)にも関与している。
・心臓の弁は、体内の他の筋肉と同様に、筋肉によって強く引かれていて、正常に機能するにはマグネシウムが前提となる。
・実に僧帽弁逸脱症の患者の85%にマグネシウム欠乏が見られた。
・何が何でもコレステロールを悪者にするという落とし穴にはまらないことである。
<肥満、代謝症候群、糖尿病>
・マグネシウムは消化・吸収を助け、たんぱく質・脂肪・炭水化物の体内利用を促進させる。
・細胞膜を開いて、ブドウ糖を細胞に導入するというインスリンの働きにマグネシウムは欠かせない。
・マグネシウムは肥満遺伝子のの機能発現を阻害する。
・マグネシウムとビタミンB群は、エネルギー栄養素である。
・病名がつく前の症状治療の第一歩は、食餌や栄養補助食品であって、医薬品ではない。
・胴回りの目方が増えるのは、マグネシウム欠乏と、インスリンが適正に利用されない状態とに関連している。
・代謝症候群(シンドロームX)とは、一連の病態を指す。多くの人が考えているように、これは長期にわたる栄養欠乏、特にマグネシウム欠乏の結果に対して、思いつきで付けられた名称であるに過ぎない。
・高中性脂肪血症や肥満から、インスリン代謝障害に至るまで、その徴候・症状のそれぞれが、元はといえば、まぎれもなくマグネシウム欠乏が主たる要因なのである。
・細胞がインスリンに応答しなくなる最大の理由の一つがマグネシウム不足である。
・体内のマグネシウムのレベルが高ければ、それだけインスリンに対する細胞の感度が高まり、症状回復の可能性が高くなる。
・マグネシウムがなければ、インスリン抵抗が起きてしまう。
・高血圧とインスリン抵抗性は、細胞内マグネシウムの欠損状態を別の名前で表現しているに過ぎない。
・インスリン量増大に伴って、マグネシウムが尿へ流出する。
・5,000人の若年成人を対象に、15年間にわたり行われた調査で判明したのは、食餌から、あるいはサプリメントとして摂取されるマグネシウム量が多ければ多いほど、代謝症候群の可能性が低くなるという事実である。
・インスリンを産生し、機能させ、搬送させるのにマグネシウムが必要である。
・マグネシウムの減少、あるいは相対的なカルシウム過剰で、妊娠に伴う血管合併症に罹りやすくなるから、対応が必要となる。マグネシウム・サプリメントの投与で母子双方の経過を大きく改善させることができる。
・(糖尿病に関し)排尿が過多になると、糖とマグネシウムがともに体外へ排出されてしまう。
・食事中のミネラル・マグネシウムのレベルが最も高い人々では、糖尿病を発症するリスクが最も低い。
・マグネシウムは、筋肉や肝臓に蓄えられた糖分からエネルギーを作り出す際に必要な共同因子の一つである。
・血糖が細胞に入るための通路を開くのにマグネシウムが必要となる。
・糖尿病患者の尿はマグネシウム・レベルが高くなるが、それが意味するところは、マグネシウムが枯渇へと向かう悪循環の中で、その上さらに損失量が増え、より多くの症状が出現するということである。
・マグネシウム欠乏が肥満時のインスリン抵抗性に関連している。
・茶さじ(ティースプーン)20杯の砂糖摂取後は、5時間以上にわたり、感染に対する免疫反応が著しく低下する。
・糖利用ができなくなると、ピルビン酸やその他の異常な糖質が作り出されてしまい、これらが脳・神経系・赤血球に蓄積されてしまう。
・マグネシウムがなければ、糖尿病は不可避のものとなる。
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とっても大事な心臓を守るためにはまずマグネシウムが大事ということです。
マグネシウムなくして心臓の健康は守られない、と言っても過言ではないでしょう。
そして糖尿病です。
マグネシウム欠乏で糖尿病にもなりやすくなるし、糖尿病になったらなったでマグネシウムが外に流出しやすくなってしまうので、マグネシウム欠乏に拍車がかかります。まさに負のループです。
糖尿病になるといろいろな合併症が起こるとされ、何でもかんでも「血糖」のせいにされますが、根本原因としてマグネシウムに注目することも大事です。
マグネシウムがその負のループを断ち切ってくれる可能性がありますし、「まず薬」ではなくマグネシウム補給をするべきでしょう。
ちなみに僧帽弁逸脱症→僧帽弁逆流をきたしますが、これもマグネシウム欠乏と関係しているとのことです。
高齢の方では結構心雑音が聞こえることが多く、僧帽弁逆流に伴うことが多いです。
心雑音がほとんどない方は、やはり心臓は長持ちしますね。
心音はそんな頻繁に変わりませんが、ちゃんと診察時は心音も真剣に聞いているのです。
逆流が強いケースでは、血圧が高すぎるのが続けば心不全になるリスクが高くなります。
基本的には症状なければ安易に降圧剤は処方したり追加したりしませんが、雑音がある場合は血圧も気にかけています。
本当はマグネシウム補充をやって欲しいところではありますが、施設入居などではなかなか対応が難しかったりしますからね…。
心雑音が著明になければ
「いい心臓していますね。長持ちしますよ。」
と伝えるのですが、大抵皆さん喜ばれます。早く死にたいと言いながらも…。
ただ心臓の詳しい検査が訪問診療でできるわけでもなくあくまで聴診上のことではあるのですが、そのような患者さんがたまたま病院受診して心臓の検査など受けたとき、やはり心臓はまったく問題ない、ということが何例か経験していますので、自分の耳もあながち間違っていなそうです。
一般的な診察って、結構医者から脅されること多いですよね。
ちょっとでも悪い数値があったりすると、いずれ○○になるリスクがあるよ、とか。
自分はいいこと探しをして、とにかく安心してもらうことを心がけています。
もちろんヤバいとき、早急に対応した方が良いときはちゃんと伝えますが。
脅すばかりが医者の役目ではありません。
安心させてあげることも重要なお仕事です。
なのに、世の中には脅す医者ばかりですよね。
今までの常識が非常識だったという例だってあるのに。
間違った理論で脅されていたら本当人生を無駄にします。
心の健康も害されます。
医者の頭は固いことが多く、またプライドも高いですから本当やっかいな存在です(特に日常の慢性疾患診療の場においては、です)。
急性疾患の場合は余裕はないかもしれませんが、自分の体の主治医は自分自身であるつもりで、しっかり勉強して自分を守ってください。
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