マグネシウムマジ大事
ブログのタイトル、本当はDAIGO風に「MMD(マグネシウムマジ大事)」にしようと思ったのですが、あまりにもふざけているし、さすがにMMDだけじゃ良くわからないと思うので普通に書きました。
これまでマグネシウムの大切さについては書いてきましたし、以前には「奇蹟のマグネシウム」という本を紹介しました。
マグネシウムの重要さについてよく知ることができる良書なのですが、困ったことに絶版になっています。
(英語版は入手可能)
中古でも今日の段階で3万8千円台~7万6千円台と驚きの価格(Amazonにて)になっております。
たまに2万円台で手に入ることもあるようですが…。
2万円台だったら買う価値はあるんじゃないかと思えるくらい、重要なことがいっぱい書かれています。
自分もかつて大金はたいて購入しました。
絶版だし容易に手に入れることができないものですので、この本をベースにマグネシウムの大切さについて書いちゃおうかなと思います。
以前にも書いたかもしれませんが、酸性雨の影響で土壌からミネラルが流出してしまったり、あるいは化学肥料の使いすぎで土壌が痩せ細ってしまい、ほとんどの野菜は昔に比べてマグネシウムを含めたミネラルあるいはビタミンが欠乏しています。
また加工食品もマグネシウムは欠落しています。
そして添加物のリン酸塩(結構なんでもはいっている)などが体に入ってくると、体からマグネシウムが流出してしまいます。
マグネシウムはカルシウムとのバランスが超大事です。
調理や食品加工において失われる量はカルシウムよりもマグネシウムの方が多く、一般の食事ではマグネシウムよりもカルシウムの方が多くなってしまいます。
ですから現代人は相対的に
カルシウム過剰、マグネシウム欠乏
の状態にある人が多く、そのせいで種々の疾患がおきます。
カルシウム過剰の状態では、特に細胞内のカルシウムが過剰になると細胞が死にます。
脳の神経細胞が過剰に反応することにもつながります。
カルシウム過剰だと、筋肉けいれん、線維筋痛、動脈硬化、カルシウム沈着、さらには虫歯にもなったり、腎臓結石、さらには膀胱全体にカルシウム沈着が広がると膀胱が固くなり、容量が小さくなるため頻尿になるのですね。
年取ってくると頻尿に悩まされる方は結構多いですね。
患者さんには、
「マグネシウムが欠乏すると膀胱の筋肉が固くなって筋肉が伸びなくなってしまう。
若いときは膀胱がびよ~んと伸びてタンクの容量が大きくなってたくさんおしっこを貯められるけど、筋肉が固くなってしまうとおしっこが貯められなくなってすぐにトイレに行きたくなってしまう」
とずっと説明しています。
またCT画像や普通のレントゲンでさえも、大動脈の石灰化が真っ白く写ったりします。
あれ明らかに相対的なカルシウム過剰(=マグネシウム不足)によっておきた石灰化ですね。
余分なカルシウムが血管に沈着して硬くなってしまうのです。
動脈硬化は高血圧が原因だぁとか糖尿病が原因だぁとかコレステロールが原因だぁとか一般的にはいわれていますけど、正式には「動脈硬化の発症メカニズムは明確に解明されていない部分も多い」とされているのですね。
みんな病院にかかると、ちょっと血圧高いだけで「将来動脈硬化のリスクになりますよ」って脅されますよね。
脅されて降圧薬出されて、一生のお客様となります。
こんなの正直くそくらえで、まずはマグネシウム補充を指導しなさい、ですよ。
動脈硬化の原因も、明らかに相対的なカルシウム過剰(=マグネシウム不足)から起きることが多いと思いますよ。
余計なカルシウムが血管に沈着して硬くなる、そう考えた方がすんなり理解できませんか?
大動脈の石灰化なんて本当に、うぁ~って言うくらいすごい人もいて、画像検査すると大動脈に沿って真っ白く写る人もいるんですね。
腹部大動脈瘤のときはとても大変で、石灰化が強いと人工血管置換術とかが困難になります。
だって骨のように硬いものが血管に沈着しているのですから、針が刺さりません。
なんとか刺さったとしても、そういう部分はもろいので合併症リスクが非常に高くなります。
あるいは脳に石灰化が起きているケースもあります。
脳CTで一部分が真っ白く写るんですね。
現代人は圧倒的に「相対的なカルシウム過剰=マグネシウム不足」の人が多く、これが多くの疾患につながっています。
ですから健康のことを考えてビタミン・ミネラル補充する人には、まず最初にカルシウムは絶対に勧めません。
マグネシウムが充足してきたらカルシウム補充をしてもいいかもしれませんが、いまの食事では意外とカルシウム補充ができていたりします。
(上記に記載の通り、調理においてカルシウムよりもマグネシウムの方が多いとされています)
そして現代社会では種々のストレスで、マグネシウム補充してもすぐにマグネシウムが消費されてしまいます。
カルシウムが豊富でマグネシウムがほとんど含まれていない牛乳を勧めるなんて、現代人にとっては病気を作ることを助長しているようなものなのです。
ミネラルの観点からいうと。
もちろんタンパク質補充など良い面もありますが、一般的な牛乳には「ホルモン」の問題などもありますからね。
たまに飲む分にはいいですが、牛乳飲むならマグネシウムもしっかり補充しなければなりません。
カルシウムで骨を強くしようとか歯を強くしようとかチャンチャラおかしい話なのです。
牛乳を勧めるなら、マグネシウム補充のことについても言及しなければなりません。
そう、タンパク質つながりでいうと、いまプロテインだとかタンパク質ブームがありますね。
体のすべての原料になりますから確かに大事です。
基本中の基本です。
しかし「高タンパク食はマグネシウム欠乏をさらに悪化させるという多くの証拠がある」とこの本には書かれています。
タンパクだけ補充していればいいという話ではなくて、マグネシウム補充も忘れてはなりません。
また「フィチン酸」もマグネシウム吸収を阻害します。
健康目的で玄米を食べていても、マグネシウム欠乏を引き起こす可能性があります。
発酵させればフィチン酸が抜けます。
で、実は大豆もフィチン酸が多いのですね。
味噌はいいのですが、きな粉や豆乳、豆腐は要注意です。
どれも体に良いといわれ勧められるものばかりですね。
ですからこの本の著者は「成長中の少年少女の食餌に発酵を伴わない大豆を用いることは避けねばならない」と書いています。
また医薬品、一部の利尿薬やテオフィリンのようなぜんそく薬、経口避妊薬、インスリン、ジギタリス、抗生物質の一部、ステロイド等もマグネシウム不足を助長します。
もうすでにかなり長くなってきました。
最後にこの本に書かれている「マグネシウムの働き」を紹介します。
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①化学反応の共同因子
マグネシウムは何百種という酵素を働かせるのに必要であり、他の何千種という酵素の働きを助ける。
②エネルギーの産生と伝達
マグネシウムとビタミンB群は、エネルギー栄養素の典型例である。
325種のマグネシウム依存性酵素のうち、最も重要な酵素反応にATPの活性化によるエネルギー産生がある。
身体がエネルギーを作り、蓄えるのにマグネシウムが必要なのである。
マグネシウムなくしては、エネルギーもない、運動もない、生命もない。話は単純にそれだけのことである。
③タンパク質の合成
RNAとDNAには体内にある全たんぱく質分子の構成のための遺伝的青写真が含まれているが、これらもまたマグネシウムに依存した存在である。
④神経信号の伝達
脳神経細胞を経由するわれわれの思考ですら、マグネシウムに依存している。
⑤筋肉弛緩
カルシウムは骨格筋線維の収縮を、マグネシウムは弛緩をもたらす。
カルシウム過剰、マグネシウム過少の状態になると、引きつり、けいれん、てんかん、喘息、子宮痙攣、月経痛、高血圧をもたらす。
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マグネシウム補充は常識的な範囲であれば問題になることはまずありません。
超大量摂取して中毒になって体に異常をきたす前にウンコを漏らします。
いやいや、便が緩くなります。
ちょっとこっそりオナラしようと思ったら「あっ…」って感じですかね。
余分なマグネシウムは体から出ていきますのでご安心を。
「あっ…」ってなって不自然な格好でトイレに駆け込むような事態になっても責任は取れませんので、自分の身体の状態をしっかり観察しながら摂取量を調整し自己責任でお願いします。
ちなみに適正な摂取量は日々変わります。
日々のストレスの度合いとか、あるいは自分は最近シェディングでもマグネシウム消費があると思っていますがシェディング被害の程度でも変わるでしょう。
同じマグネシウム量を飲んでいるのにあるときはプレ便失禁状態なのに、あるときは便が硬くなったり。
そのときの食事などでも変わるでしょう。
ですから一概に何カプセル飲め、とは言えないのです。
適量は人それぞれ、しかも日によっても変わるので。
ちなみにのちなみに、マグネシウムはエネルギーであるATPにも関与し、筋肉もやわらげる効果があるのですから、スポーツを行う方やアスリートにもいいのではないかなと思うのです。
パフォーマンスが上がるのではないかと。
あるいは身体が柔軟になることでケガ防止にもつながるのではないかと思います。
また高齢者においても転倒防止につながるのではないかと思っています。
この場合、マグネシウム内服だけでなく、マグネシウムスプレーやオイルなども良いかもしれません。
筋肉弛緩作用があるからといって、マグネシム取り過ぎて身体がグニャグニャになって力が入らない、なんてことにはならないと思います。医薬品じゃあるまいしそこまでじゃありませんよ。
まだまだ伝えたい情報はたくさんあります。
MMDシリーズはこれからも不定期にアップします。
たぶん。