見出し画像

モーレツ感動、感謝至極です!

昨日の「仁の音」696号「たんと売れても売れない日でも 同じ期限の風車」のお話の中で、楽友(がくゆう)のタダノさんから鋭いご指摘をいただきました。

「都々逸とヒナステラとブルーハーツと」というタイトルで、本日ご紹介下さっています。初代・都々逸坊扇歌の作品の一つに私がコメントしたのは、次のようなものです。

「諦めましたよどう諦めた 諦めきれぬと諦めた」
●この逆説は凄い、アルゼンチンの作曲家ヒナステラ「物忘れの木」の歌詞のようです。

タダノさんは、ネットの動画で、ご親切にもヒナステラの「物忘れの木」(歌手・田中勢津子さん)を探し出して紹介もしておられます。もう、ヘーボタンを乱打しました。

「物忘れの木」の正しい訳詞を、私は知りません。今から47年前の大学4年生の夏にラジオから流れてきた歌声(スペイン語?)が、アルゼンチンのヒナステラの曲「物忘れの木」だったからです。そして、パーソナリティーのアナウンサーが落ち着いた声で語ったその訳詞を、今も忘れないでいるのです。

「昔、一本の『物忘れの木』がありました。その木の下で眠ると悩みや苦しみをすべて忘れさせてくれると言います。恋の苦しみから逃れたいと一人の若者がやってきて、木の下で横になりました。
 ところが、若者が目を覚ますと、愛おしい彼女のことを少しも忘れられていません。それどころか、一層狂おしいまでになっていました。
 そうです、『物忘れの木』は、彼女を忘れようと思う気持ちの方を忘れさせていたのです。」

そんなお話だったと記憶しています。もう、その逆説的なお話の展開にすごく感動してしまったわけです。そして、あの都々逸の心の世界と通じるかなと思って書いたのでした。諦めようにも忘れようにも、容易にできないのが男女の仲ということでしょうか。

まさか、こんな感動の心の邂逅いがあるなんて夢にも思いませんでした。心よりお礼を申し上げて、言葉足らずを補わせていただきます。