No.1260 Olé (オーレ!)
今から37年前の1987年6月5日午前4時32分10秒に歴史的時間(?)を共有しようと、クラスで企画したことがあります。今朝の画像は、その時の懐かしい学級通信の1枚です。
今日は、令和6年6月6日ですので、午前6時6分にコラムを更新してみました。お誕生日の皆さまに、お祝いを申し上げます。
古来「芸事の稽古の初めは、6歳の6月6日からが良い」と言われてきたと言います。なぜなら、「上達が早くなる」と信じられてきたからだそうです。指を折って数をかぞえると「6」の時に小指を立てるので、「子が立つ」というシャレも効いているようです。
その満6歳の根拠となったのは、室町時代の能役者・世阿弥(1363年~1443年)の『風姿花伝』によるとネットの親切さんから教わりました。確かに、『風姿花伝』の冒頭に、
「風姿花伝第一 年来稽古条々 上
七歳
一、この芸において、大方、七歳をもて初めとす。この比の能の稽古、必ず、その者自然とし出だすことに、得たる風体あるべし。舞・働きの間、音曲、もしくは怒れる事などにてもあれ、ふとし出ださんかかりを、うちまかせて、心のままにせさすべし。さのみ、よき、あしきとは敎ふべからず。余りにいたく諫むれば、童は気を失ひて、能ものぐさくなり立ちぬれば、やがて能は止まるなり。(略)」
とありました。数えの七歳(満6歳)の子が「稽古(習い事)」を持ち始めるのに良いと説いています。そして、「教えずに、子どもの思うままにさせなさい。」「厳しく指導すると、子どものやる気を失う。」とも言っています。今に通じる教育の原点を伺うことの出来る書物でもあるようです。
70歳を過ぎても頭の中身は「お子ちゃま」レベルの私です。「7」のご縁で再び稽古を始めてみましょうか?私は『平家物語』「敦盛最期」の段で、熊谷直実に討ち取られた敦盛が腰に携えていた「小枝」の話を読んで「青葉の笛」が吹けるようになりたいと思い、一時期、篠笛教室に通っていたことがありました。しかし、長続きしない私の性格が災いし、ここでも中途半端なままで終わっていました。
私の机の大きい引き出しの一番手前に、風呂敷に包まれて、ひっそり(こっそり?)しまわれている篠笛です。引き出しを開けるたびに恨めしい目でこちらを見ているのかなと思い続けてきました。今日から、明るい日(灯?)を浴びさせてやりたいと思います。
あらま、えらい宣言してしまった!大丈夫なのか、俺(Olé)?