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No.1031 今夜はこんにゃく?

人間がお目出度くできているからか、夢の中で英語をペラペラ喋ることができます。英検3級者に相応しからぬ快挙です。しかし、目覚めてみると、
「現実はいかに厳しきものとかは知る」
でありまして、夢は夢でしかなかったことに気付かされるのです。
 
数年前に、とんでもない夢を見たことがあります。目覚めると、頭に「蒟蒻問答」の言葉が何度も浮かんで来るのです。はて、どんな夢だったのか?「こんにゃく問答」なんて、ある?
 
気になったので、頼り甲斐のある「ウィキ」君で調べてみたら、な・な・何と、こんな落語が本当にありました。
 「にわか住職となったコンニャク屋の主人が、旅の僧(永平寺の沙弥托善)に禅問答をしかけられました。主人が、口もきけず、目も見えず、耳も聞こえないふりをしていると、旅の僧は『無言の行』と勘違いします。身振り手振りでのにわか住職(コンニャク屋の主人)と旅僧二人の応酬となるわけですが、滑稽至極です。勘違いのやりとりの末に、僧は自分が説破されたと誤解し、敬服して逃げ去る」
という内容でした。往年のアンジャッシュの「すれ違い漫才」を思い出してしまいましたが、「蒟蒻問答」とは「見当外れの応答」の意のようです。
 
あれ?そんな夢だったかな?ぜんぜん脈絡がつかめないお話でした。それなのに「蒟蒻問答」の言葉だけは、やけにハッキリと覚えているのです。

ふと思い当たったのは、前日の新聞の朝刊「コンニャク作りを楽しむ人」の写真付きの記事でした。何となく目を通しただけでしたが、よほど深層心理に働いていたとみえます。
 
クネクネして一本筋が通らず、栄養価も低い食べ物ですが、どこか役立たずのわが身に似て親近感を覚えたのかも知れません。その昔、自己紹介で、
「私の名前は、仁丹の仁でヒトシです。」
と言ったところ、
「ああ、毒にも薬にもならない、あれ?」
舌禍の先輩同僚からの一言でした。
 
今夜は、問答無用の「こんにゃくの味噌田楽」にしようっと!


※画像は、クリエイター・Atsushi Oshioさんの、生麩田楽の1葉をかたじけなくしました。そのタイトルに「お酒を飲むとその人の本心が現れるのでしょう?」とありました。日本酒のいい季節になりましたね。私の酒量は、カエル並みの「ゲコ」です。