No.1322 タリン星人!
7月28日、帰省してくる娘と孫を迎えに、カミさんと福岡空港に向かいました。
行きの車中で、カミさんが、
「『チコちゃんに叱られる』でやってたけど、なぜ人は高い所に上りたがるのでしょう?」
と訊きます。
「遠くを見たいからじゃない?」
と答えたら、
「そこに上がると『いいことがある』と大昔の人々が考えた、その記憶が遺伝子として残っているからなんだって!高いと獲物を見つけやすいし、危険な動物からの逃げ場にもなるかららしい!」
と正解を教えてくれました。ナル&ホド!
だそうです。数十万年前の記憶が遺伝子に刷り込まれて21世紀の人間たちに伝わっているという摩訶不思議なメカニズム?地上の生物は、それゆえに生きてこられたのでしょうか。
随分前から気になっていたのは、人間の脳の謎です。太古のホモ・サピエンスの時代から人間の証明として、
「人間は、言葉と火と道具を使う動物だ。」
と言われてきました。チコちゃんの言うように、
「太古の人の記憶が遺伝子として今日までつながっている。」
と言われる一方で、人間の脳は、複雑で高度な精神構造や脳内回路を可能にしています。
人間の脳は、元々原始的(未発達?)だったはずです。それなのに、同じ脳を持ちながら21世紀の高度で複雑な文化や社会(政治・経済・宗教・医療・科学ほか)を形成するに相応しい脳と化しているのです。膨大な情報量をしっかり受け止めているのです。
人類が大きく進化発展を遂げられたのは、脳の成長とメカニズムにあるようです。生物の進化とともに、脳も進化してきたのだそうです。
「現代人の脳のサイズは約1,400ccですが、人の祖先について化石を調べると、人間の脳は200万年前のホモ・ハビリスから600ccとなり、ゴリラの500ccを超えた。 現代人の脳の大きさが1,400ccに達成したのは、約40万年前です。 ホモ・ハイデルベルゲンシスの時代。」
だと山極壽一さんへのインタビュー「ゴリラたちから学ぶ 〜人間の本質と未来の姿〜」で、氏が語っておられました。40万年前と脳の容積はほぼ同じなのです。
その昔「たまごっち」という玩具がありました。 地球から遠く離れた「たまごっち星」で暮らしていた「たまごっち」が、1996年(平成8年)に地球で発見されてから、世界中の何千万の人たちの手によって育てられてきました。この「たまごっち」の売りは「成長」してゆくところにあります。つまり、トレーニング次第でいくらでも進化するキャパシティーをもっているということなのでしょう。
人間の脳も、トレーニングによって進化し、深化し、真価を発揮していきます。それは、脳の基本構造が変化したのかと思ったら、そうではなく、
「新しい機能が次々と付け加わるように進化してきた」(「理研BSI」)
のだそうです。
驚異の成長を、新たな機能をとり入れ、進化しながら遂げる「脳」と聞くと「ノウタリン!」と言われる私の脳とは全く別物の気がしてなりません。がその可能性もキャパシティーも、「∞」に近いということなのでしょうか。
「脳は、やるのう!できるのう!すごいのう!」
と、タリン星人の私は、思ってしまいます。
※画像は、クリエイター・紺 をのへさんの、「カッコつけたそうめん(薬味はネギ、ミョウガ、ガリ)」の1葉をかたじけなくしました。暑い毎日に涼を呼ぶ食べ物です。お礼を申し上げます。