No.1349 老小学5年生?
1872年(明治5)に生まれ、1979年(昭和54年)に107歳で長寿を全うされた彫刻家の平櫛田中(でんちゅう)は、その名言でも知られる人です。
「人間いたずらに多事、人生いたずらに年をとる、いまやらねばいつできる、わしがやらねばたれがやる」
「不老 六十、七十は鼻たれ小僧、男ざかりは百から百から、わしもこれからこれから」
「実践実践また実践。挑戦挑戦また挑戦。修練修練また修練。」
明治の精神が言葉を発しているような印象さえ受けます。しかし、
「六十、七十は鼻たれ小僧、男ざかりは百から百から」
などは、決して揶揄などではなく、老いに対する激励であり奮起を促しているようにも感じます。
その田中さんは、107歳の死の直前まで創作を続けたといわれています。没後、彼のアトリエには、30年以上続けて制作できるだけの彫刻用の材木があったそうです。いつの間にか蓄えられていた材木でしょうが、衰えを知らぬ創作意欲、芸術家魂を見る思いです。
さて、クリエイター・水月あす薫SILIUSさんの昨日のnoteのコラムに、
「還暦過ぎ再び人は生まれ変わる
61歳は、一歳
62歳は、二歳
63歳は、三歳
64歳は、四歳
65歳は、五歳
66歳は、六歳・・・・・」
とあり、新鮮な驚きを感じました。
その考え方でいうなら、私は十一歳(老小学5年生)です。なるほど、まだまだ鼻垂れ?ひよっ子?青二才?若輩者?白面郎?新米?です。
還暦を機に今一度人生をリセットする意識は「アリ」だなと思いました。そう思うだけで、70代を生きる意識よりも人生へのアプローチの気持ちが若返る気がして来るから不思議です。水月あす薫SILIUSさんに、イイコト教えていただきました。お礼申し上げます。
※画像は、クリエイター・yamatoさんの、タイトル「【レビュー】土屋鞄のランドセル無料メンテナンスをやってみた」の1葉をかたじけなくしました。64年前の小学1年生の時の私の茶色い鞄とすごく似ており、ゆかしさが増しました。お礼申し上げます。