「弁論」って、いいなー!
高校生の弁論大会を聴かせてもらいました。71歳の爺さんをゾクゾクさせ、嬉しい気持ちにさせていただいたお話です。
私達の日常に、当たり前のように起居しているSNSに対する、何とも頼もしくて良識的な弁士の論旨は明解でした。淀みなく流れるような爽やかな弁舌に、会場の聴衆は水を打ったように静まり返り、その世界に引き込まれていました。
そうはいっても、「スマホがなくなったら死んじゃう!」とまで言ってはばからない十代後半の若者もいる昨今、SNS離れは至難の業でしょう。高校生の1日のスマホ利用時間は4時間近くにも及んでいると言います。寝る間も惜しんでということでしょうか?
「私たちの目の前には、対処しきれないほどの痛みを伴う出来事や人間関係、考えなくてはいけない未来がある」
という現実から目をそらさないようにするSNSとの新たな付き合い方を模索し、共に進みたいとする女子高生の弁論に、身近な問題だからこそ誰もがその話題の主人公になったようで、聞き耳を立てていました。大人の私も、その提言に共感してしまいました。
弁論は、語り手と聴き手が「気」で結ばれ、両者で作り上げてゆくスピーチのように思われます。彼女の発表後、大きな賛辞の拍手が送られ、しばらく余韻のようなざわめきが会場に残り、印象深かったことを物語っていました。大きな感動を、有り難うございました。
※画像は、クリエイター・tamanabiclub-note(たまなび倶楽部note)さんの1葉をかたじけなくしました。お礼申し上げます。