私は何者か、番外編 a dozen 短歌66
話がね変わるけどこんどその店のうまい魚を食いに行こうか
そのあとのことは天気と相談か御朱印帳を忘れないでよ
初春の旅の計画歯ブラシと淡いみどりのセーターを買う
スキだよって春風みたいに髪揺らすそんなひとがいるのいいでしょ
ダメだよと言われることもしてみたい許されている時間はわずか
仕事とか生きるんだとか死ぬるとかたった少しの塩と胡椒と
キッチンの朝の光の眩しさよ旅の天気を祈り占う
前髪のちょっと短め笑いあふドアの向こうに春が立ってる
照明磨きその天井に知っている人と似ている木の節発見
座ったり立ったり知らん顔したりだれ待つでもなくまた年の暮れ
筑前煮かんぱちの刺身千枚漬け今年最後のふたりの食卓
noterと思いがけずのご挨拶そんな嬉しいゆく年くる年