見出し画像

あおむし


通勤途中

コンビニ脇の緩いカーブで

ある意味

我々は

時間を食むちいさな青虫なのかもしれないと思った


今の出来事はすぐに過去となり

けれど

色褪せることなく

記憶の淵に静かに積もる


記憶の雪でもあり

現在の亡骸でもある


今を生きながら

過去を作り出し

未来を食する

ちいさな青虫


やがて

美しい翅を

開くだろうと


誰もが

信じている


その翅は

過去と未来を自由に行き来し

そして

今を否定しない


そんな

自由な翅





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?