『屋上庭園』公演報告①「パフォーマンスサポート」
研技術研究所 avenir'e Annex vol.1
『屋上庭園』
『soloplay ある親子の問答』
【公演ページ】
https://avenire.cloud/kgijyutuken/next-page/
情報公開しました。
有志で集まって演技や創作について勉強するために、研技術研究所としてコツコツと動いてきました。
コロナの影響でしばらくは中止し、また小規模かつクローズにしながらもホントにコツコツと自主稽古などしておりました。
ここ数年は稽古場の在り方や演出や指導的な立場の在り方を考えるために時間を費やしては、またいろんな人とシェアすることを繰り返してきて、やっとこさ自分が観たいお芝居の創り方やそれを楽しんでくれる仲間を持つことができました。
研技術研究所 avenir'e Annex vol.1
『屋上庭園』
はその一つの研究成果になるかと思います。
その上でこの公演の創作のために取り組んでいることについて少しづつお伝えできたらと思うので、ちょいちょいノートにあげていきますね。
ちょっとでも興味を持ってもらえたら嬉しいです。
今回は
『演出家の不在』について
研技術研究所の公演では僕はあえて
「演出」という役職名をなくしました。
僕の役職は「パフォーマンスサポート」です。
俳優が舞台上の瞬間瞬間を「役を生きる」ために、勇気を持って舞台に上がっていけるようにお手伝いをするポジションです。
実は台本のあるお芝居をしていても、本番でその瞬間にそこにあるものはその時になってみないと分からないものです。
僕たちが普段生きてる時と同じように、「役」にとってもそうです。
台本がこうなっているのだからこうなれば台本通り進むだろうと、道を決めてあげることはできます。
でもそれだと安心かもしれませんが「生きる」ことはできませんよね。決まってることをいかにやるかなので。
だから俳優さんに「役を生きて」もらうことを求める時は、俳優さんにとてもリスクのあることを求めることになります。
その瞬間瞬間に起こりうるたくさんの可能性の中から常に役として選択し続けることをお願いするので。
おっかないです。
いつも稽古通りになるか分かりません。
選んだ選択が必ずしも良い結果になるかも分かりません。
でも「生きる」って
「選択する」ってことだったりするので、
観てる人に役が生きる姿をお届けするには俳優さんに不安定な可能性の中にいてもらわなくてはいけないんです。
だから「演出」という何かを決定する責任を感じる感じさせる名前より、
俳優が勇気を持って舞台に立てる可能性を一緒に見つけるための「サポート」という名前の方が合っているかなと思っております。
もちろんもともとサポート的なスタンスで演出している方々もいらっしゃるし、「演出家」として創作に必要なことを全くしないわけでもないです。
ただみんなとどういう創作をしていくのかという気持ち合わせや、僕自身が自分の役割を忘れないためにも、
僕は俳優の
「パフォーマンスサポート」
を名乗ることにしました。
リスクを持って舞台上に立ち続けることに楽しんで立ち向かってくれる、頼もしく素敵な俳優さんに参加してもらいました。
研技術研究所の自主稽古やワークショップなどを通して、この公演を面白がってくれた仲間です。
みんなの俳優力、それによって演じられる役の生き様がよりみなさんに届くようにサポートするぞ!!
それができたらきっと僕が一番わくわくして芝居を観てるでしょう。
読んでいただいてありがとうございます。
少しでも興味を持っていただけたらぜひ劇場まで足を運んでもらえたら嬉しいです。
やったるど。