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青山ブックセンター「染谷昌利×前田高志 “副業の失敗”いっぱいトーク」イベントに参加して。

こんにちは。
会社に勤めつつ、書くことにも挑戦中の大久保です。

2020年12月3日。東京の青山ブックセンター本店にて「染谷昌利×前田高志 “副業の失敗”いっぱいトーク」イベントが開催されました。

このイベントに参加し、たくさんの気付きを得たので、内容をまとめてみました。

録音はせず、聴きながらのまとめになるので少し粗い部分もあるかもしれませんが、「副業」に興味がある方の参考に、そして今回出版される『副業力』へ興味を持っていただけれると良いのかな、と思いレポート形式でまとめます。

登壇者はこのお2人

染谷 昌利(そめや まさとし)

このたび『副業力』(日本実業出版社)の出版を記念し登壇されました。過去に著書『ブログ飯』(インプレス)が大ヒット。今回はブログ以外での副業のお話も聞けそうです。

前田 高志(まえだ たかし)さん

染谷さんとは、共通の知人を通して知り合った仲。『ブログ飯』を読み副業の参考にしていたそう。前田さんも初の著書『勝てるデザイン』の出版を控えています。この時期に半袖を着ているのはPR用のTシャツだからです。

※プロフィールの詳細は、イベントページに掲載されています
http://www.aoyamabc.jp/event/fukugyou/

ここからは、ほぼ書き起こしです。

開演:副業を始めるまで

染谷:フリーや個人事業主になるまでは、12年間サラリーマンをしていました。全部で3社経験していて、その中では人事なども担当して、どちらかというと副業とは対局の場所で仕事はしていたこともありました。
それぞれの会社で色々な安定も不安定も経験して。リーマンショックで業績が大きく傾いたこともありました。会社の状況に関わらず自分の手でも稼げないとと思って始めたのがブログです。

前田:ブログにはどんなこと書いてたんですか?

染谷:本当に普通のことですよ。食事のレシピとか、勤務地周辺のランチスポットをまとめたり。会社を辞めてからは、会社員時代の経験を生かして、人事にまつわる情報発信をしていましたね。

前田:会社員って忙しいでしょう?どれくらいやってたんですか。

染谷:毎日更新するようにはしていました。合計で900ページくらいはやってたかな。

前田:え、すごい!

染谷:収入というよりも、交流が楽しくて。レシピと一緒に調理器具の紹介をすると、そのメーカーさんから連絡がきたりしたんです。楽しいこと重視だったから続けられたのかもしれませんね。

前田:参加者の中で会社員の方ってどれくらいですか?半分くらいかな?

染谷:会社員の規則をちゃんと読んだことってあります?曖昧なんですよね、結構。

前田:僕は会社を辞めて、独立してから染谷さんの『ブログ飯』インプレスを読んで、副業のことはもちろんだけど、会社を辞めてからの生き方の参考にしていましたね。アフィリエイトを始めたきっかけは、デザイン以外で稼げる力を身につけたいなと思って力試し的に。当時よくバズってた一回り年下の子に思い切って20万円払って教えてもらったんです。払ったことでモチベーションに繋がって、3ヶ月目くらいにはペイできるくらいの収入になりました。今思うとこの経験は大きいですね。でもイメージ悪いですよね、アフィリエイトって。

染谷:んー、なんででしょうね?(笑)。アフィリエイトって成果報酬なので間違ったやり方ではないですよ。ただ包丁と一緒で、料理人が持ったら素晴らしい道具になるけど、悪い人が持ったら武器になってしまう、みたいなものなのかも。

前田:当時はスカイプでグループを作ってやりとりしていて、同じグループの中で大学生の子が月30万円くらい稼いでたりしてたんですよ。自分は月に30円、500円とか。会社で120円のコーヒーを買ったらなくなっちゃって「何やってるんだろう」って思いました(笑)。成功する、失敗するタイプってそれぞれありますよね?

染谷:僕は、情報発信において失敗ってないと思うんです。実際に起こった話なんですけど、当時最新型のノートパソコンを買ったら1ヶ月後に焼酎をこぼしたことがあって(笑)。急いでパソコンをひっくり返して、水気を取って干したんです。次の日触ってみたら電源はつくんですよ。キーボードはダメだったからメーカーに相談してみたら、修理には7万円かかると言われたんですね。まだ微妙に使えるけどどうしようかなと思って。だったら、画面は映るしキーボードだけ別に使ってやればネタになるじゃんと思って、ブログのネタにしてみたんです。そうしたら、そのネタをきっかけにパソコンが数台売れました。

前田:そんな売れたんですか!失敗したことが材料になって自分に返ってくるんですね。

染谷:要は、どう前向きに捉えられるかだと思うんですよ。焼酎をこぼして、そこで止まったら失敗なんだけど、そこからどう前向きに次に繋げられるか。失敗したとすれば、ビチャビチャになったパソコンの写真を撮ってなかったことですね(笑)。情報発信力は力になります。どんな経験も失敗というよりネタになる。前田さんの20万円もここで話したことでネタになってる。

前田:そう。そうなんですよ(笑)

染谷:こうしてネタとして話せるのが結果を出せる人だと思います。続けられる人は、お金なのか発信力なのか人脈なのか、経験から何かしらは得られているような気がしますね。

前田:そうですよね。でも僕の知り合いでずっと続けてるけど、成果を出せない人がいて。

染谷:それはやり方を見直すといいのかな。継続できることは素晴らしいから、あとは方向をどう自分で正すことができるか。

前田:自分で考えられない人ってどうすればいいですかね?

染谷:それが失敗へ落ち入る要素なのことなのかもですけど、自分で考えられないというのは結局、楽な道を選んでしまうのかもしれないですね。落とし穴にハマってしまう。

前田:楽に稼げるとかよく広告で流れてきますもんね。

染谷:そういう売り文句が入ってたら絶対避けた方がいいですね。月収3000万なんて、名刺に書いてる人どこにもいないじゃないですか?(笑)でも信じちゃうんですよね。お金を前提にしていると、なぜかそこに吸い寄せられちゃう。

時代と自分にあったスタイルを模索する

前田:僕が副業を始めた頃はアフィリエイトくらいしかなかった。結果が出るまでがしんどいですよね。

染谷:そうですね。僕たちの時代は一番始めやすいのがアフィリエイトだったけど、今はYouTubeもメルカリも副業になり得ますよね。だから自分に向いているものを使えばいいと思います。僕もYouTubeのアドバイスをすることはあるけど、自分自身は使おうと思えないんですよ。見ていると時間を縛削られる気がしてしまって。だから自分の向き・不向きを考えるといいと思います。前田さんの前で言うのはあれだけど、いきなり1つのことに20万円払ってというのは避けたほうがいいと思います(笑)。それよりは5千円くらいのをいくつもやってみて、自分に合うものを探してみるといいかもしれませんね。

前田:20万円払っちゃいました(笑)。ブログもだけど、結果が出るまで時間がかかるものが多いじゃないですか。どれくらいで見切りを付けるか決めてます?

染谷:僕は今までの経験を踏まえて3ヶ月を目処にしています。ただ、これから始める人は半年程度は続けて、それから判断すると良いかもしれませんね。その期間の中で、稼ぐことよりも一緒に頑張る仲間を増やすつもりで取り組むのがいい気がします。稼ぐことを第一にしてしまうと、精神的に結構しんどくなりがち。最初に投資することがブーストになる人もいるけど、やりながら徐々にペースを掴む方が気持ちが楽なはずです。
遊びの要素を入れたらいいのかもしれませんね。色々なことを試してみて、「なんでこの投稿は反応ないのかな」とか考えてみると面白いと思います。

前田:今日「東京、冬やわ」ってツイートしたら全然反応なかったんです。

いやね、これは実験ですよ(笑)。マーケティングみたいなものですよね。

染谷:(笑)。でもインターネットって失敗してもお金かからないじゃないですか。炎上はだめだけど。楽しいことをツイートして拡散されたら好きな人がどんどん集まってくるはずなんです。そうしたら楽しくなるし、逆のことをしたらどんどん辛くなる。僕、時期によってフォロワーを変えてたりするんです。キーワードで検索して、その言葉に集まる人を集中的にフォローしてみる。そうするとそのキーワードに集まる人がどんな世界を見ているのか分かるんですよ。タイムラインがガラッと変わりますよね。

前田:へー!そんな発想まるでなかった。世界違うんですね。

染谷:本当違いますよ。似たようなキーワードでも殺伐としてることもあったり、古参が新参者にマウントとっている事もあるし。今はeスポーツ界隈の世界を見ているけど、ここは優しい人が多いです。みんなで世界を広げたい想いが強いんでしょうね。ジャンルを絞って、フォローして交流するだけでも世界変わるかな。

時間と仲間のつくりかた

前田:会社員時代は時間があまり無かったと思うんですが、どうやっていました?

染谷:帰るのが24時くらいなので、、そこから2〜3時間使ってましたね。寝るなとは言わないけど、何かしら犠牲にしないとできないと思います。優先順位は何か考えてみると良いですよ。当時、僕はお酒やめてみたんですけど、お酒を飲まないとめっちゃ作業時間増えるんですよ(笑)。
コロナがあって、自宅で過ごす時間が増えたじゃないですか?僕も生活が変わって、通勤がなくなった分、1日3時間くらい空いたんですよね。その時間で動画を始めてみたんです。何かしらのきっかけから辞めることを決めて、新しく始めてみるといいかもしれませんね。

前田:僕でいうと漫画アプリですね(笑)。つい見ちゃう。でもこれもネタになるかもしれないしなあ。

染谷:何かに生かせることはやったらいいけど、なんとなくやっていることはやめた方がプラスに使えますよね。

前田:僕も副業を始めた頃は、24時に帰ってから2時間くらい作業してました。3ヶ月くらいで落ち着いちゃったけど。

染谷:3ヶ月で成果が出るのがすごいですよ。僕の知人は通勤時間が長いので、その時間を使うと決めていました。電車内でできることを考えて、スマホでブログ書くことにしたみたいです。逆に好きなことから始めるのでも良いと思うんです。僕、キャンプは好きだけど片付けが嫌いなんですよね。例えば、すごいキャンプ好きな人が「買い出しから片付けまでなんでもするから5千円ちょうだい」って言われたら頼んじゃうと思うんですよ。仮にその原価が4千円だとしたら好きなことしながら儲かるじゃないですか。一緒に行く人を増やせば、プラスがどんどん増えていきますよね。

前田:今はSNSがあるから、その広がりは生みやすいんでしょうね。

染谷:ここで大切なのは「お金もらっていいの?」と言う思考。もらっていいんですよ。

前田:僕も最初それがありました。値付けが難しいですよね。

染谷:僕も難しかったです。「なんでこんなに請求してるの?」って人も中にはいますしね(笑)ただ、そういうのを見ていくと相場勘が分かってきます。不思議だけど、値段が安い方がクレームも多いんですよね。対価とのバランスがあるけど、安いから良いということはないと思います。

前田:僕は今、本業と副業のオンラインサロンのやっていることがひっくり返る時があって。やりたいことをサロンでやっていることが多い。でも本業を頑張らないと副業の方でみんながついてこない。楽しいことは仕事でも無料でやっちゃったりするからバランスを考えないとと思う時もあります。。

染谷:でも、それぞれがそれぞれのネタになるならやる価値はありますよね。好きなことで繋がってる人がいれば、今はそこに1つ良い商品を入れたら売れちゃうんですよね。キャンプでも、みんなが不便だと思ってるものを作ったら売れるじゃないですか。もちろん発信と情報は大事ですけどね。

前田:自分が違和感を感じたこと、ってヒントですよね。

染谷:一人だと商売にならないけど、仲間がいたら商売になる。商売は価格を決めないといけない。そこで安くしてしまうと、ただ自分の負担になってしまう。

前田:僕もロゴ制作を安値でやってしまって希望者が集まり過ぎたことがあります。「安いと不安」と言われた事もあるし。

染谷:対価というか、自分をしっかり評価することって大事だと思いますね。会社員って悪いものじゃないと思うけど、自分から打診してそれが評価や給料に繋がるかは見えにくいじゃないですか。副業はそういう意味で自分でしっかり評価できないと厳しいですよ。

前田:会社内での評価って確かに見えづらいですよね。

ちょっとずつ踏み外さないと日常は変えられない

前田:「フリーランスにとっての副業」についても触れようと思うんですけど、正直僕はあまりピンとこなくて。フリーの人は全部本業でいいんじゃないですかね?

染谷:そうですね。考えるとしたら「メインでやること」と「サブでやること」を分けたときに、サブの部分が副業になるんじゃないかな。

前田:副業をやりたい人多いのかな。

染谷:自分の頑張りと成果(給料)のバランスをちゃんと考える人が増えたのかもしれませんね。

前田:染谷さんはこれまで具体的に何をやってきたんですか?

染谷:最初はブログです。広告をクリックされると収入を得られる「クリック報酬」と、宣伝したものが購入されると収入を得られる「成果報酬」で副業をしていました。元々はクリック報酬の方が得意だったんですけど、それだけだと万一無くなったときに危ないなと思って、成果報酬型にも挑戦していきました。宣伝したのは英語教材とか。実際は喋れないんですよ?でも教材をやっている姿を発信していきました。そうしたら買ってくれる人が出てきて、少しずつ半々のバランスになっていったんです。
でもそのうち、ネットだけの副業じゃ不安じゃない?と思って。その次は、自分のノウハウを企業や人に共有するルートを作って、ネット外からの収入をつくりました。いきなりは難しいけど、一つずつルートを作っていければ広がりが生まれると思うんです。

前田:いろいろやられてるけど、そういう順番だったんですね。

染谷:毎年、力を入れるところを決めています。今年はブログ、とか。ちょっとずつ踏み外してみないと日常は変わらないですよね。

前田:もし今の時代に会社員だとしたら、何をしますか?

染谷:10年も離れてますからねえ。でも僕はコミュニケーション能力、外部に伝える能力を持っておくのは大事だと思います。自分を上手にアピールする力。外に発信できる力ってどこの会社も欲しいんですよね。

前田:ブログを書くってことですか?

染谷:人それぞれで、文字書くのが得意な人はブログでもいいし、手段が声ならボイシー、身振り手振りも欲しいならYouTubeになると思います。YouTubeは編集が大変なんですよね。でも、テロップやサムネイルの作り方とか、編集力を身につけておけばそれも力になる。

前田:全部身に付けるのって大変じゃないですか?

染谷:70%できればいいんですよ。困ったときはできる人に頼めばいい。その時に知識が大事で、その30%がどのくらいの労力かを把握しているだけでも違います。適正な価格で他人に頼めるかも大事ですよね。

前田:情報発信をしまくると。発信力ってワードが染谷さんからは出てくるけど、僕も会社員だったらSNSを中心にやっていくと思います。人に知ってもらったもの勝ちだと思うんですよね。

染谷:その通りですね。すごく美味しいお店があったとしても、知ってもらえなかったら無いのと同じなんですから。

前田:究極は、僕に何も能力がなかったとしても知ってもらっていたらすごく無いですか?

染谷:そうですね。悪目立ちはだめですけど。炎上系ってハート強いから気にしてないし、そもそも炎上してると思っていない。だから会話が通じないんですよね。一歩入り込むと大変なのでそういう人は避けておいた方がいいです。

前田:いま仕事をくれる人も、僕のやっていることを理解したうえで依頼してくれるから、仕事が遅れても文句言われないんですよ。本当はだめなんですけど(笑)。会社員がツイートするのってどう思いますか?

染谷:僕、企業っぽく「広報です」ってスタンスの人とは繋がれないんですよね。その人のキャラクターが出てないと難しい。キングジムさんとかSHARPさんみたいに人柄があると楽しいし一緒に仕事したいなと思えますよね。SNSをやりながら自分を出すのはいいですよ。お金がかからないのでたくさんやってみるといい。

前田:20万払わなくていい(笑)

染谷:実は僕もいろいろ払ってますから(笑)。ノウハウコレクターになりそうな時があった。ノウハウを学ぶのは良いけど、使わないで終わるなら勿体ない。

前田:色々試しながら、最終的には自分の好きなものに取り組むのが良いですよね。

人を見て、楽しく仕事ができるか

前田:イベントに「失敗」って入れたけど、失敗についての話を全然してないですね(笑)

染谷:僕は、社名とかポジションとか相手の肩書きに気を取られて失敗したことはあるかも。そこで判断すると、自然とその人のことがすごく見えちゃうんですよね。でも実際は大したことなくて、やり辛くて無理しちゃうようなこともありました。
その経験があったから、今はちゃんと人を見るようになりましたね。肩書きではなく、目の前の相手がどんな人かが大事。副業ってそもそも時間が少ないなかでやるので、余計な時間取られたくないですよね。そういう意味でも、ちゃんとした人と繋がるのが良いと思います。

前田:失敗といえるか分からないけど、成功しないものって途中で気持ちが続かないんですよね。「これだめだな」って思っちゃう。最初は勢いで始めちゃうんだけど。

染谷:わかります。惰性で続けるといろいろ奪われるので、その状態になった時にどうするかは自分で決めるしかないですよね。自分で決めるって意味では、Twitterのやり方とかもそうですよ。フォロワーを増やしたいなら、それっぽいことを断定口調で言っていれば、そりゃ増えると思うんです。でもそれがやりたいかどうかは別。無理にキャラクターを作って負担になるのも違うと思う。
副業なんだから、楽しいことに寄せていった方がいいですよ。例えば、コミュニティの中の活動とかも、ある程度実力がついていてもそこに居続けていると頼られ過ぎて負担になっちゃう。だからいいところでスッと抜けると、コミュニティ関係なく頼られる存在になる。

前田:わかります。僕もオンラインサロンの箕輪編集室に入って、短期間で集中的に行動したから色んな人に知ってもらえた。短く濃くやるって大事ですよね。

染谷:僕もあるコミュニティで、最初はボランティアスタッフだったつもりが回数を増すごとに運営のトップ2にまでなっていたことがあります(笑)断るのが苦手だったんですけどね。それからは、能力もあるので断る術を覚えました。
自分の中でルールを決めると良いですよね。1日いくらだったら引き受けよう、みたいな感じで。それで相手が断るなら、やらなくていいやって。やりたいこと、やりたい相手とだったら無料で動くこともあるし。逆にやりたくないことは料金を2倍にしてみたりね。

前田:断ったら自分の価値が上がる気しません?(笑)。断ると自分の数値が上がるような気がする。

染谷:なるほど。僕は断るのが面倒くさいんですよね。だから、自分の副業ルールに沿わないんだったらやらない、って決めちゃう方が楽かなと思います。努力はすれど、楽しくやって続けるのが1番ですよ。

質問コーナー

●質問1
会社外での繋がりはどう増やしていきましたか?

染谷:色んなコミュニティに顔を出していました。やたらめったらではなく、興味がある勉強会とかに参加していましたね。勉強会後の懇親会とかで、自分にできることを少し話してみるんです。そうすると、ふとした時に「ちょっと相談させて?」と繋がることがありますよ。どこに転がってるか分からないけど、自分の得意分野を周りに出していくことによって、機会が生まれることが結構あります。もし聞かれたら知っていることを全部教えちゃってもいいと思います。どうせ聞いただけでは出来ないから。一度オープンにすると話した相手だけじゃなくて、意外なところから繋がっていくと思います。


●質問2
発信について。失敗の理由が「自分のだらしなさ」だと見た人からは評価が下がる気がします。いくら失敗とはいえ、発信するうえで判断基準はありますか?

前田:僕はないです。うんこ漏らしたら、それだってツイートしたいくらい(笑)。そこで離れていく人はそれでいいんですよ。残ってくれた人は本当のファン。どんどん純度が高まっていくと思います。極端に言えば、悪くても印象に残ってた方がいい。きっとみんな忘れちゃいますし。

染谷:僕は明確なルールがあって、それが「笑えるか」ということです。ポジティブにネタに変えられそうなときは使います。
昔、朝起きたらベッドの上で泥だらけで怪我していたことがあって。昨晩お酒を飲んでいたことは覚えてたんですけどね。とりあえず病院行ったんですけど、その帰りに、道沿いの田んぼに人の形が残ってて。「あ、そういうことか」って(笑)
これもだらしないって思う人がいると思うけど、それで離れるなら仕方ないですよね。

前田:僕はうまく調整できないから「全部出しちゃえ」って気持ちでいつも発信してます。

染谷:自分でルールを決めればいいんですよね。全部出すのがいきなり出来ないなら、少しずつでもいいし。その中で自分のボーダーラインが決まっていくと思います。


●質問3
失敗をきっかけに可能性を広げたり、次に繋げるコツのようなことはありますか?

染谷:僕、嫌いな人は正直に避けちゃうんですね(笑)。せっかく繋がったのに勿体ないなとも思うけど、不思議なことにその人がいた部分を違う人がそのうち埋めてくれるんです。だから失敗というか、もし自分がすり減るような相手がいるんだったら、思い切って縁を切るというのは良いかもしれません。きっと代わりの良い出会いがあると思って。

最後に:メッセージ

染谷:副業力って、色んな選択肢を作っておきましょうっていうことなんです。会社だけだと得られないことが、外部と繋がることで得られて可能性が広がる。それって、これからの時代にとても大切ですよね。
今日は昨日よりも何か新しいことをした、って実感できる時間ってありますか?普通に過ごしてたらなかなか無いんですよね。日常に何か1つ加えることで見える世界って変わると思います。副業はその気付きを与えてくれる手段だと思うんですね。新たに収入を得る方法もだし、そういった視点でも本を通して何か一つ参考にしてもらえると嬉しいです。


前田:今回イベントタイトルの中に「失敗」と入れていたけれど、あまり失敗について話をしませんでしたね。それって、失敗は捉え方によってどうにでもなるってことだと思います。オンラインサロン・前田デザイン室で「失敗」をテーマに『マエボン2』という雑誌を作りました。色々な人の失敗に対する考え方やエピソードが載っているので、良かったら手に取ってください。

感想:イベントを終えて

副業の話=お金の稼ぎ方というイメージで参加したものの、実際には「いかに人生を楽しく、面白く過ごせるか」についての内容だったように思います。
イベントタイトルに"失敗"と入っていたものの、染谷さん、前田さんにとっては「失敗」もネタの一つ。その時はヘコんだり悩んだりするかもしれないけれど、きっといつかその経験が自分にプラスになって返ってくる。そう教えていただいた気がします。努力しながら自分の可能性や世界を広げるために「副業」に取り組んでみるのも良いのかも。

笑顔で楽しそうにお話しされるお二人を見て、前向きになれた素敵なイベントでした。
染谷さん、前田さん、開催してくださった青山ブックセンターさん、ありがとうございました!

参加できなかった方へ、イベントの様子が少しでも共有できていたら嬉しいです。

■大久保忠尚
twitter : @okb_hisa

※会場限定のお話などは考慮したつもりですが、もし気になる部分があれば調整しますので、おっしゃってください。

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大久保 忠尚
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