【第3回/全4回】ニューヨーカーに「ナイスチームワーク!」と褒められた♪
今年(2024年)6月、イタリアはフィレンツェ開催の糸の見本市『Pitti Filati(ピッティ・フィラーティ)』(今回は2025年秋冬向けの素材プレゼン)に、MONTELUCE(モンテルーチェ)として出展しました。英語が得意で、念願だった海外展示会に初参加した寺尾さん。しかしそこには数々のハプニングや葛藤が待ち構えていました。今だから話せる裏話と、試練を乗り越えて大きく成長したお話を、岡崎社長がじっくり聞きました。
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社長:
初日はいろいろダメだしされて、反省もたくさんあったということだったけれども、それを踏まえて2日目はどう挑んだの?
寺尾:
初日に「ぼさっと立っているように見えた」とフィードバックいただいたので、もっと周りに目を配って、チームワークを意識していこうと思いました。
ちょっとでも興味ありそうな方にはすぐに話しかけるとか、喋り方ももっとハキハキ喋るとか、アドバイスを踏まえていろいろ工夫して取り組みました。
社長:
2日目はお客様も一番多かったでしょ?
寺尾:
もう本当に多かったです。9時から17時まで予約でいっぱいでした。
前日と違ってフリーな時間がほぼゼロだったので、ずっと集中して、ここのテーブルはちょっと人が足りなさそうだな、とかいろいろ目を配って、がむしゃらにやっていました。
社長:
だいぶ周りが見えるようになったんだね。
自分でプレゼンはできたの?
寺尾:
はい。新規のお客様や興味を持ってくださった方に、プレゼンさせていただきました。
でもやはり、他のスタッフのみなさんとの差は歴然と感じました。
英語が得意と言っても、片野さんや李(リー)さんほど堪能ではないので。
みなさんのプレゼンを見ていて、自分の実力不足を実感し、悔しいなあ、と思っていました。
社長:
そんな寺尾くんに対して、みんなはどんな感じだった?
寺尾:
もうすごく優しかったです!
みなさん忙しいのに、僕にも気を配ってくださって。
本当にテキパキと動いていらっしゃいました。
淳さんがこっちでプレゼンして、片野さんはこっちで他の対応をして、今ここにフォローが必要だ、という時は誰かがすっと入って、お互いに助け合うみたいなチームワークがすごく良くて感動しました。
社長:
うちのチームワークは抜群なんだよ。
僕も1月の展示会で改めて感心した。
寺尾:
メインでプレゼンする人の横で、すっと最適な編地を提案したり、終わったらすぐに片づけたり。
他のブースでは、ここまでスムーズではなかったと思います。
社長:
そういえば、なんか他の国の人に褒めてもらったんだって?
寺尾:
はい!
ニューヨークの方に「ナイス!チームワーク」と褒めてもらいました!
社長:
そりゃすごく嬉しいね(笑)
日本から世界に行くと、どうしても「チャレンジ!」みたいな要素が強いイメージだけれども、問題なく対等にできているよね。
寺尾:
僕個人は最初というのもあって、チャレンジではあったんですけども、丸安毛糸としては、世界と対等に自信とプライドをもってやっていると感じました。
社長:
僕は海外にいた時期があるし、外国人に対しても臆しているわけではないのだけれども。
でも、やはり欧米に行くと、戦闘モードになる感覚はあるんだよね。
スイッチが入って「絶対に負けないぞ!」みたいな。
世界の中ではちっぽけな会社だから…なんて思っていたら絶対勝てないから、プライドを持って挑まないと駄目。
だからこそ、若い人にはなるべく海外で経験をさせたいっていうのがずっとあるんだよね。
寺尾:
ありがとうございます。
社長:
ヨーロッパだと、お客様から環境問題についても聞かれるでしょ?
寺尾:
そうですね。
環境に配慮した素材のことなど、あらゆる角度から質問が飛んでいました。
御社はこれからどう向き合っていくんですか?みたいな。
どんな質問にも片野さんをはじめ、みなさんしっかり準備されていて、さすがだなあと思いました。
一方、淳さんはラフな感じでお客様を笑わせるとか、ご自身のキャラクターを活かした対応をしていて、そのへんの自然な役割分担も上手だな、と感心していました。
社長:
それぞれの個性でちゃんとキャラクターがあって、それを抜群のチームワークで発揮できているからこそ、展示会がスムーズに繰り広げられているんだよね。
社長:
実は初日が終わった段階で、淳に寺尾くんのことを聞いてみたんだよね。
「どうだった?」と。
そしたら「寺尾はもっと周りを見ないとダメだし、もっと動かないとダメだ」と。
現場で呼び出して、結構強めにいろいろ注意したと言っていた。
そうしたら、2日目はそれを踏まえてよくなったんだよ、と感心していたよ。
寺尾:
ありがとうございます。
できなかったことが多くて悔しかったんですが、いろいろ指摘していただいたことが、とても勉強になりました。
社長:
「悔しい」という気持ちはすごく大切だよ。
失敗したっていいんだから。
準備不足だって、次回から気を付ければいい。
大事なことは、経験から学び、次は自分は何ができるかを考えること。
今回の寺尾くんは、指摘された部分をちゃんと改良して、手ごたえのある2日目になったわけだね。
寺尾:
はい!
しっかり反省して、次に活かすことができたのではないかと思っています!
(次回は、最終日の様子と人生最大に美味しかった食べ物のお話、そして丸安毛糸への思いをお伝えします)
オマケ
ニューヨーカーに「ナイス!チームワーク」と褒めてもらった一同で、記念写真を撮りました。
以上、オマケでした!!