つくることは学ぶこと。学ぶことはつくること。ここは、わたしの創る学校。【2021年度入学式典式辞】
花々が美しく咲き誇る今日の佳き日に、新入生を迎えることができることを大変うれしく思います。ご入学、おめでとうございます。
みなさんは、この渋谷校舎で迎える最初の新入生です。少々アットホーム感が強いこの入学式に驚かれたかもしれませんね。私たちは通過儀礼である式典は大切に、しかし儀式よりも歓迎の気持ちを伝えるというこの式典の意味に重きを置いています。式典やさまざまな学校行事、部活など、あらゆることをイチからつくることはLoohcs高等学院の文化です。
Loohcsでは、つくることを大切にしています。
「つくることは学ぶこと、学ぶことはつくること」です。つくるとは、ものづくりに留まりません。人生をつくること、哲学をつくること、友人をつくること。つくることは学ぶことに繋がります。様々なものをつくりあげる過程で、自分に足りないものが見えてきます。知識や方法を習得したり、もっと良くするためにはどうしたら良いのかと試行錯誤する過程で学びを得ます。そしてまたつくる。こうしたプロセスを繰り返していくことで人は成長します。
社会はこのコロナ禍で大きく変わりました。今後もこのような前例のない事態の中で、判断し、新たなものをつくりだす事が求められる時代になるでしょう。だからこそ、どんな状況の中でも自分で必要なものをつくり出せる人になってください。
また本校には「ここは、わたしのつくる学校」というコンセプトがあります。"わたし"というのは、”みんな”でもあります。学生はもちろん、教職員、保護者のみなさま、学校に携わってくださる方々すべてを指します。
私たち教職員はつねに、「いまの高校生に本当に必要なことは何なのか」を考え抜いてカリキュラムや授業をつくっています。これからの時代にはどんな力が必要なのかを見極めながら、また日々更新される学習科学や最新の教事例を取り入れながら学校をつくっています。
さまざまなジャンルの授業があり、バラエティ豊かな特別講師をお招きします。中にはあまり興味をひかれない授業もあるかもしれませんが、ぜひ積極的に授業に参加して、様々な世界に触れてみてください。そうやって多様な世界や価値観、人がいることを知ることは、あなたの好奇心の扉をひらき、自分は何が好きで、今後なにをやっていきたいのかを探すヒントになるはずです。
Loohcsには、受動的に進んでいく授業はありません。一般教科も、自分で問題を解かない限りは先へは進めません。学生には自分がなにを学び、時間をどう使うかという責任があります。高校3年間は長いようであっという間です。Loohcsでは学びたいこと、やりたいことがあれば、それを全力でサポートする教職員がいますから、助けが必要な時はいつでも相談してください。頼りになる先輩もたくさんいます。学校はあなた達学生のための場所です。どうぞこの学校を存分に使い倒してください。
最後になりますが、保護者の皆様、本日はお子様のご入学、誠におめでとうございます。高校での3年間は、人生の方向性を決定する上で大切な、また悩みや苦しみの多い時期でもあります。私たち教職員は、お子様が自らの人生を切り開いていく力を持てるように、全力で支援してまいります。また本校では保護者の皆様のことをルークスサポーターと呼んでおります。本校の教育方針をご理解いただき、学生のサポーターとして、保護者のみなさまにも一緒に学校づくりにご参加いただければと存じます。ご協力を賜りますようよろしくお願いいたします。
さて、ここは、今日から、あなたのつくる学校です。皆さんには学生生活を存分に楽しみながら学んでゆくこと、そして卒業後もさらに飛躍していく力を養うことを、心から願い、お祝いの挨拶を結ぶことにいたします。本日は入学、おめでとうございます。
2021年4月6日
岡 佑夏