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読後ノート09 交渉力

今回は「交渉力」を読んだ。

交渉というと難しく感じるかもしれないが、要は「話をまとめる力」だ。
何か達成したい目標があるとき、相手を説得し、対立する意見をまとめていく交渉力の有無が、結果を左右する。

まさにこういうところが自分は欠けているなと思い、この本を手に取った。他の人と仕事を進めるときに、なかなかこちらの意向が通らないことがある。そんなところを改善したく手に取った。

要望・譲歩の整理ができていないと、交渉にお互いの「価値観」「思想・信条」「哲学的なもの」が入り込むことが多くなる。それらが入り込むと、交渉がまとまらなくなる。価値観、思想・信条、哲学的なものの相違は、そう簡単には埋まらない。それらが異なる相手に対して、自分の価値観、思想・信条、哲学的なものを認めさせることは容易ではない。そして、交渉をまとめるには、それらが双方で一致する必要などない。

よくこういう失敗をしている。きちんとした交渉であれば感情的になることはないと書かれているが、素人の私などは価値観や考えの差について議論し、挙句の果てに感情的になってしまうという失敗をよくしている。

ではどうするのか?

交渉成功のポイントを一つだけ挙げるとすれば、「自分の要望の整理」。これですべてが決まる。しかし、僕が実際に数多くの交渉をしてきて感じたのは、自分の要望を整理できていない人が実に多いということ。

たしかに。
思い返すと、クリアーに自分の要望を整理できておらず、なんとなく漠然とした状態で話し合いに臨んでいたような気がする。

自分の要望をいかに整理できているか。要望の優先順位付けができているか。そういった事前の準備で、交渉の9割以上は決まる。

なるほど。
まずはここから取り組んでいこう。

それで、さらにうまくなるには?

交渉における会話で最も大事なことは、相手の要望を探り、それらの優先順位を把握することを目標に会話を重ねること。

相手の心の内の要望を探り、それらの優先順位を把握しようと思えば、相手の価値観を理解することが有効である。価値観がわかれば、何を重視し、何にあまりこだわりがないのかがわかるからだ。

交渉とは、お互いの要望を実現するために、譲歩し合うプロセスだ。そうであれば、お互いの要望と譲歩できるものが、きちんとリスト化されていると、交渉はスムーズに進む。

1 自分の要望をリスト化し、優先順位を付ける
2 相手の要望とその優先順位を探ってリスト化する
3 相手の要望について譲歩できるものに印を打つ
4 自分の要望について、相手が譲歩しそうなものを探り印を打つ

ここまでできるとすごいのだろうが、一足飛びにはいかないだろうから、まずは自分の要望の整理、これを必ずしてから話し合いに臨もうと思う。

その他、これも気になった。

交渉の終わらせ方についても原理原則がある。それは、「交渉は握手で終わる」というものだ。交渉がまとまれば、もちろん握手で終わるが、まとまらない場合やお互いに別の道を歩むことになった場合でも、最後は握手で終わらせるように努めるべきだ。世の中は狭いもので、社会的ポジションが上がってそれなりの大きな仕事をしていくと、かつて交渉で携わった相手が、何らかのかたちで関係してくるということも結構あるものだ。ゆえに、今回決裂してしまった相手と、別の機会など、どこかでつながる可能性を見越して、最後は握手で終わるべきだ。

仕事場であれば、なおさらかもしれない。同じ社内の人なので、これから何度もやりとりをしていくことになる。今回うまくいかなくても次のことを思えば、「握手で終わる」ことが大事なのがわかる。

知りたい情報がしっかりとあった。
満足した読書になった。


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