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「善光寺さん」そして「おびんずるさん」が心の拠り所になっていた
今朝、長野市で大ニュースが流れました!
なんと、国宝善光寺の外陣に置かれている「びんずる尊者」木像が盗まれたというではありませんか!!
このびんずる尊者像は「おびんずるさん」と呼ばれ、地元で愛され続けてきました。お釈迦様の弟子「賓頭盧」さんの像で、全国各地にびんずる尊者像はあるそうです。
でも長野のおびんずるさんは特に愛が強いかも?
「身体の悪いところと同じ個所をなでると治る」と言われ、300年以上もなでられ続けてピッカピカになっています。
わたしも子どものころから、頭・腕・手・足・腰・膝・そして顔と、全身くまなく触ってきましたね(笑)
大人になったいまでも、試験の前は頭をよーくなでて「頭がよくなりますように」と祈りますし、今年の初もうででは「腰・膝」をなでてぎっくり腰と膝痛が再発しないようお願いしてきました。
毎年1月6日の晩には、おびんずるさんを担いで回す「びんずる回し」が伝統的に行われます。
そして8月の第一土曜日には長野市最大のお祭り「長野びんずる」が、中央通り(善光寺参道)を軸に歩行者天国にして行われます。地元の企業や仲間たちで連をつくり、みんな揃って「びんずる踊り」を披露します。
昨年はようやく「長野びんずる」が開催され、街で、そしてテレビで、その様子をみんなが見ていました。
『長野市=善光寺&びんずる』と言ってもよいほど、地元で愛されているのが「おびんずるさん」です。
それが何者かに盗まれたとあっては落ち着いていられません。
FacebookもTwitterもみんなこの話題で持ちきりでした。
わたしも含めてみんなの気持ちは、怒りそして悲しみ。
とにかく無事におびんずるさんが帰ってくることを祈っていました。
そして数時間後、無事発見・男の身柄確保というニュースが!
「よかった~」
「ホッとした」
そんな声がみんなからも聞こえてきました。
わたしも大きな安堵感が……
でも、ふと思ったんです。
「なんでこんなに心がざわざわしたんだろう?」
遠い国に売り飛ばされてしまったのではないか、二度と帰ってこない=触れられないのではないか、何か大きなダメージを負ってしまうのではないか、といった不安に襲われ、心がざわざわしていたんだと思います。
「あるはずのものがなくなるだけで不安な気持ちになる」
それは、「善光寺さん」そして「おびんずるさん」がわたしの心の拠り所になっていたからに違いありません。
「ただここにいる」
それだけでわたしの心を救ってくださっていた、それほどまでに安心感を与えていてくれた、というわけですね。
先日のWBCで牧秀悟選手が善光寺さんの勝守を侍メンバーに配り、それが優勝という大きなご利益を生んだという話が大きく取り上げられたばかり。
善光寺さんが全世界に向けて知られたことで、妙に鼻が高くなるような感覚があったのも、わたしの心の拠り所だった証ですね。
ちなみにこのニュース当日にはすぐさま完売。それからも入荷するたびにあっという間に売り切れてしまうそうです。
特段信心深いわけではないと思っていましたが、やっぱりどこかで心から愛するお寺さんとして頼りにしているんだなということに気づきました。
この騒動が落ち着いたら、改めて善光寺さんに行って、おびんずるさんをたくさんなでたいですね。
「おかえりなさい、おびんずるさん!」
と言いながらね♪
明日も佳き日でありますように