しるらないカードで気持ちを表現する~コミュニケーションワーク~
わたしがコミュニケーションワークで使っている『しるらないカード』。
なんとも言えないかわいらしい絵が描かれたカードが何十枚もあって、そこからテーマに沿ったものを選んで語る―――というワークでよく利用しています。
3年前に参加した『育自のための小さな魔法 リトリート@プチホテル青空の扉』で知り合った方が紹介していて、わたしがひとめぼれしたカードです。
自分の気持ちを表すために、言語ではなく絵で表現するというところがとても気に入りました。
また、その絵をどのように見立ててどう捉えたのかを語ることで、自己理解や自己開示をより深いものにしてくれるという点にも惹かれます。
絵を選ぶ、うまく言葉にできなくても相手に伝えることができるので、特に初対面の方同士のワークではアイスブレイクとして大活躍してくれています!
では実際にどう使っているかを紹介します。
まずは数名のグループに分かれて、ワークに入る前に「いまの気持ち」を表す1枚を選んで語ってもらいます。
名前と、選んだカード、そこに込めたいまの気持ちを、短い一言で表してもらいます。
そしてコミュニケーションのワークを実施します。グループワークの導入として話すきっかけを与えているので、比較的スムーズにワークに入れます。
気持ちを語ることで、安心して話ができる雰囲気づくりや、相手の話をしっかりと受け止めるというルールの確認にも生かせます。
ちなみにしるらないカードを使ったワークとして、テーマに沿った1枚を選んで一人ずつ語り、その話をじっくりと聞く「傾聴・自己開示・他者受容」をねらいとした体験学習も行えます。わたしはこのワークが得意です。
メインのワークを終えて、最後にふりかえりを行う際、またカードを選んで「いまの気持ち」を語ってもらいます。
このように、最初と最後では変化が現れます。ですので参加者の言葉に耳を傾け、また表情や声のトーンにも意識を向けつつ、選んだカードをしっかりと見ておくことが大切です。
多くの方は、自分のことをわかってもらえた、お互いに通じ合えたと感じていただけるため、複数のキャラが写った絵を選ぶ傾向があります。
逆にちょっと元気がなさそうだったり、最初と最後で変化が見られなかったり、自分を押さえつけるようなカードを選んでいる場合は、後ほどさりげなくフォローするなどの気配りをします。
そのためにも、可視化できるカードの存在はありがたいんですよね。
シリーズも充実していて、オリジナル(100枚)、バランス(30枚)、グループ(60枚)と、それぞれ異なるテーマで描かれたカードがたっぷりと揃っているので、大勢でのワークでも使えます。
オリジナルは枚数が多い分、選ぶのにも時間がかかります。また、若干「自分の内面を向く」ような絵柄が多いため、自分自身のことをじっくりとふりかえるような内省向きのワークに適しています。
バランスはお互いの関係性を示す絵柄が多いため、チームワークを醸成する狙いであればふりかえりにはピッタリですね。
グループは60枚とちょうどいいボリュームで、個人にもグループにも向いたカードが適度に混じっています。また明るいイメージや成長を表すような絵柄が多いため、楽しかったという感想が多く聞かれます。
また、しるらないカードではないのですが「フルバリューカード」も同じように使うことができます。こちらは写真が描かれているため、より直接的なイメージが伝わるものです。わたしはあまり使っていないのですが、野外体験などのワークだと、直接見たものを表現できるため、使い勝手が良いかもしれません。
このように、しるらないカードをアイスブレイクやふりかえり・内省に使っています。メインコンテンツをより充実したものにするため、補助的にカードを使うことで、参加者も気持ちを言葉にしやすくなると感じています。
ただ、初めてだと「絵を選んで言葉にする」という行為が少し難しく感じる可能性があります。だから何ステップか練習用のお題を設けて、カードで表現することに慣れてもらうことが大切です。アイスブレイクのためのアイスブレイク・・・のような感じですね。
いかがでしたか? しるらないカード、なかなか使えるでしょ♪
こういうカードは持っていると便利なのですが、いかんせんお金がかかります。わたしは面白そうなカードを見つけるとつい買ってしまうので、山ほどのカードツールが秘密の道具箱に入っています。
このようにカードを買いまくることを『カード破産』と呼んでいます(笑)
くれぐれもお気をつけください。
ちなみにわたしの今朝の一枚。「ツライ」を表しています。
明日も佳き日でありますように