見出し画像

キャリアカウンセラーのおかちんです。

今日はどんな一日でしたか?



今日は日本キャリア開発協会(JCDA)の学びとして、スーパーピアトレに参加しておりました。

「経験代謝」「自己概念」「ありたい自分」といった、私たちCDAの共通言語ともいえる概念をより深く学ぶための特別な企画で、全国からピアファシリテーターや支部地区長が集い、総勢90名超の大きなオンラインイベントとして開催されました。

わたしたちが目指す「キャリアカウンセリング」はこれ↓です。


この「ありたい自分」に気づき、自分らしく生きていくための方向性をともに考えることが、キャリアカウンセラーの役割です。

その役割に必要な知識や技能を改めて学ぶため、本日のスーパーピアトレが開催されました。参加者はみなさんプロです。そのプロが互いに本気で学びあうのは、何よりも刺激的で力強いものがあります。


今日のこの学びの中で気づいたことを書き留めておきたいと思います。


1.経験をきく

経験とは何か。それは「できごと」とそのできごとを「どう捉えているか」という本人の考えや気持ちです。

例えば、渋滞しているときにみなさんはどう思いますか?
「なんで混んでるんだろう」「いつまで待たせるんだよ」「約束に遅れるかもしれない」など、“渋滞という1つのできごと”に対して、みんな違った考えや感情を持ちませんか?

それはみなさんの中の自己概念(今日は自分らしさと置き換えて表現します)が影響しています。

例えば先ほどの渋滞の原因が検問だったとしたらどうですか?
「検問?免許はちゃんと持ってるよな?違反していないよな?」
「なんで今日に限って検問やってるんだよ。誰が事件を起こしたんだよ」
「そうか、検問か。これなら遅れても許してもえらえるかな」
こんな風に、人によって感じることはまったく違ってきます。

良い悪いはさておき、同じできごとに対して思うことはまったく違ってきますし、同じ人はいないかもしれません。


仕事や家庭での悩みも同じですよね。
起きたできごとに対して、それをどう受け取るかはその人次第です。
それを問題ととらえるか、大したことではないととらえるかは、その人独自のモノの見方・考え方が影響してきます。

それは自分らしさ・その人らしさがもっともよく現れるポイントではないでしょうか。

だからわたしたちは「経験をきく」ことを大切にしています。なぜ、どうして、何が、そのできごとをそのように見させているのか?という視点でとらえ、問いかけます。

つまり「経験にその人らしさがはっきりと出てくる」んですね。

もちろん同じ言葉でも、相談者とカウンセラーとで違ったとらえ方をしてしまうこともあります。ですので、いかに「相談者の世界観でものごとをとらえていくか」が問われます。キャリアカウンセラーとしてのスキルですね。



2.ありたい自分に向かうエネルギー

経験をきき、その人らしさが現れたところで、悩みや苦しみが解放されるわけではありません。
次はその悩みはなぜ、どこから起きたのかを、相談者自身に内省してもらうことが必要になります。

では、なぜ人は悩むのでしょう?


それは「ありたい自分」に近づきたいと思うからです。

自分らしく生きたいと誰しもが思い描きます。
ですが、さまざまなできごとによってその思いは十分に果たせなくなることがあります。
そんなとき、「ありたい自分」とのギャップに悩み、苦しみ、つらい気持ちになるんですね。

例えば、100m走で10秒の壁を破った選手たちのことを考えてみましょう。
彼らはただ走ることが楽しいだけでなく、つらい思いもたくさんしてきたことでしょう。
あと0.01秒という壁にぶつかったとき、きっと「なぜ突破できないんだ」と自暴自棄になるような思いも抱いたことでしょう。
でも、「絶対に10秒を切る」という大きな目標に向かい、常に自分の可能性を信じて、さらに上を目指して追い込んできたはずです。

そこには「ありたい自分」がはっきりと見えていた気がします。
そして「ありたい自分」に向かうエネルギーが湧いてきたはずです。

みなさんも仕事や私生活で大きな目標をクリアするとき、とんでもない力が発揮できた経験はありませんか? その時、どこからかわからないですが、大きなエネルギーが自分の中に湧いてきた感覚はありませんか?

弱い自分と向き合い、それでも果たしたい夢に向かって努力できるのは、「ありたい自分」あってこそだとわたしは思います。



3.悩み苦しみ揺らぐ自分をも愛しいと思う

「ありたい自分」とかけ離れた現実の自分がいるとします。そこに悩み、苦しみ、自分が揺らぐわけです。これを「見たくない自分」としましょう。
そんな「見たくない自分」を真正面かしっかりとみて、受け入れることはとても苦しいものだと思います。

情けない自分、ダメな自分、嫌いな自分……そんな姿を他人に見せることはとても勇気のいることです。
だから、目を背けたり言い訳をしたりと自分を傷つけないように守ろうとします。これを『防衛機制』といいます。
ごく自然なことですし、悪いことではありません。
ですが、果たしてそのままで「ありたい自分」に近づけるのでしょうか?

きっと「ありたい自分」に近づくためにはどこかで、「見たくない自分」を消化・昇華し、受け入れ、認めることが必要となります。これを『統合』といいます。

「見たくない自分」をも愛しく思い、受け入れ、自分として統合していくことが、「ありたい自分」へ近づくということではないでしょうか?



キャリアカウンセラーとしてどうありたいか

今日はこのような3つのことを改めて学び直すことができました。

これまでもレクチャーや会話の中で自然と使ってきた言葉でしたが、今日の学びを経て改めてその言葉の意味が変わったように感じています。

特に、「経験」「ありたい自分」「愛しい」という言葉は、これまであまりも浅く薄っぺらい理解のもとに使ってきてしまったと猛省しております。

逆に言えば、この短い言葉にこんなにも深い意味を持たせて使ってらっしゃるんだと、プロ中のプロのみなさまの関わりを見て学びました。
共通言語だからこそ、どう意味づけているかを考える機会が少なかったのかもしれません。


わたしはキャリアカウンセラーとして、相談者にとって信頼できる他者でありたいと先日も申し上げました。


そのためには、
「経験をきく」ためのスキルを磨くこと、
「ありたい自分」に向かうための支えとなること、
「(相談者自身が)自分を愛しい」と思えるよう寄り添うこと、
を果たしていきます。


やっぱりわたしは誰かのために尽くすことが好きなようです。

そのために苦しむこともありましたが、それすら愛しい自分であるわけです。無理なく上手に統合していけば、きっとさらに力をつけたキャリアカウンセラーになれるはず。

そう信じて、また新たな一歩を踏み出していこうと思います。


今日の素敵な学びと出会いに感謝し、気づきを書き留めてみました。

最後まで読んでくださったみなさま、ありがとうございました。

これからも「キャリアカウンセラーのおかちん」をよろしくお願いいたします。





明日も佳き日でありますように@おかちん

いいなと思ったら応援しよう!