【新任トップの抱負】株式会社cotta 代表取締役社長 黒須綾希子氏
国内最大の通販用ECサイトに成長
――cotta社の概要からまずお聞かせください。
黒須 弊社はもともと全国のお菓子屋さん向けにラッピング資材などを販売する卸事業を行うことを目的に1998年に設立した会社です。父である現会長の佐藤成一が大分県津久見市で創業しました。これまで「タイセイ」という社名で親しまれてきましたが、今年3月にいまの「cotta」と社名を新しく変えました。津久見市は国内最大級の石灰鉱山を誇る街で、その石灰を原料とした乾燥剤は長らく弊社の看板製品でした。その後、業態を徐々に変化させていく中で、2007年に一般コンシューマーからプロまでをターゲットとする通販向けECサイト『cotta』の運営を開始しました。新社名はそこから来たものです。
このサイトの狙いは、いわゆる町のお菓子屋さんやパン屋さんが必要とする資材や材料などを小ロットで低価格、しかも短い納期でお届けすることにあります。またアイテム数も幅広く、それをさらに「旬なもの」として魅力的にさせる提案力も弊社の特徴です。レシピ系のコンテンツも豊富で、有名なパティシエやお菓子研究家、カリスマブロガーやインスタグラマーといったインフルエンサーを起用して、さまざまな層に受けるレシピを発信しています。お蔭さまで、いまや製菓・製パン業界最大のプラットフォームとして知られるようになりました。
いつまで続く空前のパン作りブームとは
――コロナ禍による巣ごもり需要の中で、お菓子やパン作りに励む人が急増し、いまや空前のブームを迎えています。
黒須 ブームの拠点は東京と大阪です。政府の緊急事態宣言が発令され一週間経った頃から、スーパーなどの店頭で小麦粉やパンケーキ用の粉などがにわかに品薄状態に陥りました。おそらく小麦粉をパスタや乾麺などと同様に考えて「それがあればパンもいつでも作れるし、いざという時に困らない」と考えたのでしょうね…(「菓子食品新聞」第5467号より抜粋)
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