『菓子食品新聞』チョコレート特集号2021ダイジェスト-カバヤ食品
『さくさくぱんだ』強化とドトールコラボが柱
カバヤ食品といえば、『カバヤキャラメル』が特に昭和世代の人々には懐かしい。箱に入ったおまけの文庫券カードを集めて送ると好きな本がもらえるという、当時として画期的な販売施策として強烈なインパクトを残した。カバヤ児童文庫は1952年から1954年までのわずか3年間だけのものだったが、その間、全国の多くの子供たちに夢を与えてくれた。その同社の今秋のチョコレート販売施策は、次のように臨む。
まずはポケットチョコレートで大人気の『さくさくぱんだ』。今年で発売を開始してから25周年を迎える。そこで同社は「パッケージデザインで積極的なコミュニケーションを図っていく」ことを目指すとともに、セカンドフレーバーとして、ストロベリー&ショコラの新たな『さくさくぱんだ』(写真①)を発売することで、さらに需要を盛り上げていく考えだ。
また近年の秋冬チョコ市場を牽引している高付加価値チョコレートの分野では、全国的に幅広く展開しているコーヒーチェーン「ドトールコーヒー」とコラボして共同開発したブランド製品『ドトール濃厚珈琲ショコラ』(写真②)を投入、新たな顧客を獲得することでセグメントの拡大を図る。
さらに袋チョコでは、アーモンド・ゴールドを基軸として、季節限定の『あっさりショコラ』(写真③)の再販売により、今年の秋冬チョコレート需要を取り込んでいく。アーモンドとゴールドは昨年好評だった「増量施策」を今年も実施していく。
「当社の理念である『突き抜けた美味しさと人々が成長できる楽しさ』、そして『美と健康』を通して社会的な意義を果たすこと。チョコレートに限らず、これが当社のお菓子づくりにおけるポリシーと目指す姿」と同社は語る。同社の人々に優しく寄り添う姿勢は、創業当時(1946年)から何ひとつ変わっていない。