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大坪製菓 九州産原材料にこだわる伝統銘菓を全国区に

 どこでもつくれるものではなく、佐賀ならではのお菓子を発信したい!
そんな思いで地元九州産の原材料使用にこだわった「丸ぼうろ」(写真)を製造・販売する大坪製菓(佐賀県佐賀市、大坪恵介社長)。今季のイチオシは、2016年にANAのファーストクラスに採用された経緯のある『丸ぼうろ肥前』(1ケース12袋入、4200円・税別以下同)である。


 同製品は、佐賀県産と福岡県産の小麦粉を100%使用し、卵を黄身だけ増量。水あめに米飴を入れるなど、原材料にこだわる同社のラインアップのなかでも、ひと際付加価値の高い代表的なアイテムである。
 風味豊かでくちどけのいいしっとりした食感に仕上がっているのが特徴で、同社売れ筋№1製品として、九州地区はもとより、首都圏でもユーザー層を拡大中だ。この流れで今後はほかの地域での展開も視野に入れた販促を強化していくと、代表取締役社長の大坪恵介氏は話す。
 「焼菓子には国内産原料素材を活かし、地域ごとに昔から伝統的に作られてきた製品を多く見かける。国内産農産物を使用することは、SDGsの観点からも評価を高める要素になると考えている。当社でもできるだけ産地振興に寄与する国内産原材料を使用していきたい」
 ポルトガル語で菓子を意味するボーロが語源の「丸ぼうろ」は、小麦粉・砂糖・卵を主原料としたシンプルな焼菓子で、江戸時代には藩や寺院に納められ、現在に至るまで冠婚葬祭にも用いられてきた佐賀のソウルフード的存在だ。
 1905年創業の同社は、歴史のある佐賀銘菓の伝道師として、『丸ぼうろ肥前』をはじめ、動物の焼き印が入った『ふわふわどうぶつボーロカルシウム入り』『緑黄色野菜入りふわふわどうぶつボーロ』(いずれも1ケース12袋入、3000円)などを展開。商圏は九州中心だったが、ここ10年ほどで全国への出荷量が増加している。


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