見出し画像

菊水堂 沖縄県初の陸上養殖青のり使用

 こだわりの製法と作りたてのポテトチップを提供し、評価を得る菊水堂(埼玉県八潮市、岩井菊之社長)は、高級品として知られるスジアオノリの新顔である『琉球あおのり』を使用した『できたてポテトチップ琉球あおのり』(写真)を6月25日に販売している。同社が2019年から販売する『できたてポテトチップシーベジタブル』と併せて、のり塩味は2品体制になり、消費者が青のりの好みで選ぶことができる。

 『琉球あおのり』は沖縄県本島の北西にある、伊江島の伊江村に建設された、陸上養殖場で生産されたスジアオノリ。スジアオノリは一般に販売される青のりの中でも特に香り高く、色鮮やかな高級品種で知られる。近年の海水温上昇と生産者の高齢化による人手不足の影響で、全国的に供給不足に陥っていた。陸上養殖場はスジアオノリの持続的な安定供給を目指して、高知大学や内閣府の支援を得た産学官が連携し、建設された。

 養殖されたスジアオノリは、全量を阿波市場(徳島県鳴門市、上野伸介社長)が買い取り、『琉球あおのり』としてパルシステムをはじめ全国へ販売している。

 今回発売された新製品は約半世紀使い続けている、連続式直火型フライヤーでじっくり熱を通し、じゃがいもの風味を活かした上品な塩加減のポテトチップに、スジアオノリを添え、香り高い味わいを堪能することができる仕上げだ。

 「阿波市場の上野社長から『琉球あおのり』の話を聞いたのが開発のきっかけです」と菊水堂の岩井太一部長は語り、「『できたてポテトチップ』に使用している沖縄県産の塩に『琉球あおのり』を使用することで、シナジーが生まれると考えました」。またレギュラー製品として、安定した供給と価格を維持するためにも、陸上養殖の『琉球あおのり』は適していると続けた。

 「しかしこの利点は、後から思いついたもので、まずは作ってみたいという好奇心が先でした」と、菊水堂らしいモノづくりへのこだわりを示した。

 因みに、今回の新製品は、今春から本格的に経営に参加した岩井部長が、主導して開発した最初の製品である。

 通販と一部店舗で通年販売。120g×3袋×2箱、1980円(税込)+送料。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?