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カンロ 『健康のど飴』やグルメ系を拡大、顧客起点の強化でCXを向上
2025年は、同社にとって新中期経営計画の初年度となる。〝人と社会の持続可能な未来に貢献するパーパスドリブン企業〟を目指し、「引き続き全社一丸となってブランド基軸経営および顧客起点を軸に企業価値、ブランド価値のさらなる向上に取り組む。さらにグローバル事業の拡大や経営の効率化を推進し、収益力を向上することで継続的な成長を目指す」と、決意を新たにしている。
ここ数年、好調に推移している国内キャンデー市場については、昨年もグミやのど飴を中心に伸長しており、この傾向は2025年も続くと同社ではみている。周辺カテゴリーでは、カカオショックによるチョコレートから周辺カテゴリーへの流出が予想されるため、「味わいを重視したグルメ系キャンデーのニーズも拡大する」としている。そこで、同社としては、『健康のど飴』やグルメ系キャンデーを強化していく。
『健康のど飴』は、昨年に引き続き『健康のど飴桜』(写真)を1月15日に発売。『梅』と『たたかうマヌカハニー』を中心に、『桜』を含む季節限定製品でブランド展開する予定だ。
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グルメ系キャンデーは、昨年から発売を開始し、好調に推移している『魔性シリーズ』を継続して展開する他、想定を大幅に上回る支持を得て、現在販売を休止している『じゅるるシャインマスカット』の販売再開を予定している。
『カンロ飴』は発売70周年の節目を迎えることから、プロモーションも含めて強化。グミは、『ピュレグミ』『カンデミーナグミ』『マロッシュ』などの主力ブランドを中心に、引き続き展開していく。
国内外の社会情勢が不透明な中、生活者についてもマインドや行動の変化、多様化などで予測が難しくなってきている。同社では、これまでも顧客起点を重視した製品開発や販売施策を含むマーケティングを実施してきたが、顧客起点をより強化し、カスタマーエクスペリエンス(CX)を向上させることが重要だとしている。商品、店頭、SNS、広告など生活者とのタッチポイントが多様化する中で、パーパスに基づいた統一的なコミュニケーションを通じて生活者との関係性をエンゲージメント型に進化させることで、CX向上を目指している。
その一環として、今年から「ひとつぶ研究所」というプロジェクトを始動し、飴を中心にキャンデーの価値を向上させていく。