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天乃屋 主力10品に注力し展開    他社とのコラボ製品も

 「GW前は活発的に生産していた。だが今はとにかく加工用の米が手に入らない」と話す大砂信行社長。この初夏は『歌舞伎揚』『古代米煎餅』『瑞夢』の主力3品を中心とした10品に注力し、供給を続けていく。

 今年10周年を迎えた『瑞夢』シリーズより3月に発売された限定フレーバー『同 七福梅味』(写真)は、香りよく旨味の濃い紀州産完熟梅をはじめ、梅酢、昆布、カツオ、塩、みりん、はちみつの7種の食材を使用した上品な酸味と、香り高い味わいのタレで味付けをした、七福の味わいを持つ梅味となっている。同シリーズ全体の活性化にもつなげていきたい所存だ。


 天候不良による不作に加え、コロナ禍明けによって復活した外食産業の参入によって、国産の特定米の入手が困難になっている米菓業界。同社の一部製品も現在、輸入米にシフトしている。『古代米煎餅』のように、輸入米に代替できない製品は、加工米制度で購入したものや、自社の在庫を切り崩して生産しているという。

 「農林水産省に全国米菓工業組合を含む米の加工品に係る8団体が連名で、備蓄米の放出を依頼したが、過去に備蓄米の放出で、米の価格が半値以下に下がりすぎてしまった経験があるので、現実的には厳しいかもしれない」と大砂社長は語った。

 恒例となっている抽選で5000円が1000名に当たる「歌舞伎揚売上No1キャンペーン」や「X(旧Twitter)キャンペーン」は7月31日まで開催する。

 東洋水産(東京都港区、住本憲隆社長)とのコラボ企画もある。7月22日にカップ入り即席めん『マルちゃん でかまる 天乃屋の歌舞伎揚味焼そば』が発売。コシが強く食べ応えのある麺に、砂糖の甘みと醤油の旨みをベースに、あられの風味を利かせたソースで、同製品の味わいを再現した。
 
 『でかまる』シリーズは〝うまい大盛〟をコンセプトに1989年より発売。1960年に誕生した『歌舞伎揚』とのロングセラー同士のコラボで、話題喚起を図る。143g、NPP(希望小売価格271円・税別)。


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