大手日系企業を退職しドイツに移住した理由4/5|なぜドイツ?
こんばんは。
タイトル通り、退職と移住を決めた理由について、全5回に渡り書いていきます。
1.退職した理由
2.海外に住みたかった理由
3.ヨーロッパを選んだ理由
4.ドイツを選んだ理由
5.今である理由
今回は第4回、ドイツを選んだ理由についてです。
前回までの記事はこちら。
ドイツを選んだ理由
決断までの過程を分かりやすく伝えるために、時系列で理由を書くことにします。
簡潔にまとめると、ほぼ直感だけでベルリンに絞り、その後に論理的に裏付けて決断を下した、という流れです。
①ビザ取得難易度が低かったから
現地採用も視野に入れていたので、現地で就活するために必要な期間滞在することができて、ビザの取得難易度も低いことから、ワーキングホリデービザで渡航することにしました。
「ワーホリ」という単語は耳にしたことはあったものの、調べるのは初めて。この時点で退職の意志は固まりつつありながら、転職先は海外もありだな、海外に住むならヨーロッパがいいなと漠然と思っていた程度。そこで調べてみて初めて、ワーホリ対象国はヨーロッパのある程度の国をカバーしていることを知りました。
対象国のリストを眺めながらパッと想像したときに、自分が住んで働いている姿が思い描けたのがロンドン、アムステルダム、そしてベルリンの3都市だけでした。ベルリンに関しては、ドイツ自体行ったことすらなく馴染みない場所でしたが、首都なら栄えていて楽しそうだし英語で働けそう、というただの憶測です。
余談ですが、ベルリンが東京のような一極集中ではない事実を知ったのは、航空券購入時に日本からの直行便がないことを不思議に思って調べたとき。だからと言ってどの都市を選ぶべきか不明だったので、とりあえず決め打ちでベルリンにしました。ベルリンにこだわった理由は特にないです。
②知り合いが誰一人いない国だったから
前々回の記事、「海外に住みたかった理由」でも書いた通り、「自立&自律する」という理想の自分像を叶えることが海外に住む目的の一つでした。
我ながら極端ですが、この理想を叶えるためには誰のことも頼れない環境に身を置きたい思いが強くあり、知り合いが誰一人いない国が理想でした。その理想を叶えたのがドイツでした。
理由①の段階で、ロンドン、アムステルダム、ベルリンの3択に絞ったのち、ロンドンとアムステルダムには友達が住んでいたので消去法ですぐ決まりました。(蓋を開けてみたら、長らく会っていなかった友達や大学や地元の先輩後輩など、私が知らなかっただけでドイツに住んでいる知り合いが多数いたというオチ…笑)
③比較的日本と似ている国だから
詳しく言うと、ヨーロッパの中で比較的日本に似ている国でありながら、なぜ違いが生まれるのか?参考にできるところはないか?の部分に強く関心があったからです。
結果的にこの理由③が自分の中で一番大きいものになったのですが、これは後付けというか、①②でドイツに絞った後に初めて自分のキャリアや人生のビジョンと照らし合わせ、総合的にドイツが最適解だと納得し決断したという流れです。
前回の記事で書いた通り、私がヨーロッパに住みたかった一番大きな理由は「ジェンダーギャップ指数ランキング上位国が集まるエリアで生活したかったから」であり、「ジェンダー平等が日本より進んでいる国に住み、そこに直接携わる仕事をし、その経験を持って日本に帰国し、日本でジェンダー平等を推し進める」ことが現時点での人生計画です。
日本に持って帰ることを前提に考えたときに、再現性の有無は一つポイントになると思いました。あくまで持論かつ明確な根拠はないのですが、日本と何もかもが違う国で経験を積むよりも、多少なりとも共通点がある国のほうが、日本での課題解決に落とし込みやすいのでは?そしてその共通点は多ければ多いほど良いのでは?という考えを持っています。
その点ドイツは、語弊を恐れずに言うとほぼ日本です。…雑すぎるか。ヨーロッパ諸国の中では比較的日本と共通点が多い国です。例えばこんなところ。
・政治面:G7に参加、二院制を採用、民法の法制度や基本概念が似ている
・産業面:自動車産業を中心とした製造業大国
・歴史面:第二次世界大戦の枢軸国、敗戦国、空襲を受けた
・地理面:国土面積がほぼ同じ
・国民性の面:規則に忠実(と言われている)
言わずもがな違う部分は多分にあるし、上記の点を深掘っても違う点も出てくるし、一緒くたに語るべきではないと理解してます。とはいえ、共通点が多いのも事実です。
そして、ジェンダーの平等性を測る指標の一つであるジェンダーギャップ指数ランキングにおいて、ドイツは世界7位でG7参加国の中で圧倒的トップを占めている中、日本は世界118位でG7最下位という、対極とも言える位置にいることもまた事実です。
一体なぜここまでの差が生まれているのか?日本が参考にできるところはないか?もっと言えば、どうしたらドイツを超えられるのか?という疑問を解消すべく、住むならドイツだと確信しました。
おわりに
ドイツを選んだ理由は以上です。
行ったことすらなかった国を選んだわけですが、決断の過程で感じた直感は身に覚えがあったもので、それは信用に値するものでした。
というのも、これまでの人生でたった2回、大学受験時と就活時に、第一志望の大学と企業に対して「ここが私が行くべき場所だ」と感じた直感と全く同じものを、ドイツに対して感じたのです。結果的にその大学と企業には入ることができ、卒業と退職を経た今その選択は考えられる限りベストなものだったと思えているので、同じ類の直感を感じたドイツは行くべきだし、安心して行けると思えました。
この直感がどこから来ているのかはまだ解明できていないし、ドイツへ来たことが自分にとってベストな選択だったかはまだ答えが出ていませんが、あのときの直感を信じて今日もドイツで生きています。
いよいよ次回は最終回「今である理由」についてです。
無事完走できるよう、スキ・コメント・フォロー頂けると励みになります。
最後に、他にも書きたいトピックがたくさんあるのでおまけに先出ししちゃいます。
マイペースに書いていくので、興味があればまた覗きに来てください〜!
▼海外生活編
・日本で褒められまくった自分の名前が、ドイツに移住して好きじゃなくなった話
・日本語訛りの英語を話したい、アメリカ英語が身についちゃった帰国子女の葛藤
・知り合いゼロの国に移住して2日目にホームシックになった話
・一人で外食できなかった私が海外に移住したら一人時間が好きになった話
・日本生まれ日本育ち、日本の漫画アニメが本当に分からない
・「手のひら」を「ポルノ」と間違えた英語学習初期の話
・冬好きが一人もいない国ドイツで迎える、初めての冬
▼キャリア編
・大手日系企業を退職して無職6ヶ月目に突入した私が思うX個のこと
・海外転職に挑戦してみて
▼人生編
・26歳の一年間で学んだX個のこと
・30歳までにやりたい30のこと
・受験・就活ノーミス人間に待ち受けていたのは温室育ちコンプレックス
・結婚しなくても幸せになれるこの時代に、私が結婚したい理由
・これ「が」いい、よりこれ「で」いい。こだわりがない理由を深掘ってみた
・アイデンティティが4回崩壊した私の物語
それではまた。
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