Overlap～ここって（今）、ここ（昔）だったの？！・1

子供の私が見える場所

大人になってから、ふとしたことで、ここだったのか？！と目の前の場所と子供の頃の記憶の場所が結びつくことはないだろうか。

そんな話を今回は書く。

1980年代、小学校高学年の頃、子供だけでプールに行ったことがあった。

覚えていることは何かというと、まず、待ち合わせの場面。

4、5人で近所の道に自転車で集まったこと。

お昼を食べてからの集合時間だったと思うが、ちょっとだけお腹が痛いと思っていたこと。

天気が良くて暑い日だったこと。

初めていく場所で、道もわからなかったわたしは、ただただ、遅れないで友達の後についていくのに必死だったこと。

行ったプールには、プールの上を渡るように歩道橋があって、そこを渡ったこと。
それがすごく新鮮でおもしろかったこと。

大人になってからそんな断片を思い出したのだが、一体あのプールはどこのプールなのかと謎だった。

一度しか行ったことがないプールで、小学生だけで自転車で行ける距離という条件。
しかもプールの上に歩道橋があるということでそれなりの規模のプール。

だが近場に、子供だけで行けるようなレジャー施設ライクなプールは覚えがなく、謎は解けぬままに終わっていた。

更に時は流れて。

結婚した私は、小学校まで住んでいた地域に戻ってきた。

住み始めた当初は、残っているものとの再会や、消えたものへの気付きで何度も遠い目になった。

台風の日の帰り道、傘が飛ばされそうになりながら一人歩いた通学路（ほぼ当時のまま）とか、それとは知らず人生初貧血になった古本屋のあった場所とか（別の建物になっていた）。

小学生の頃のスケールと今のスケールの違いも面白かった。

遠かったと思った場所が近かったり、広いと思った場所が狭かったり。
この道は、ここに繋がっていたんだとか。

少し前に、自転車を走らせているとき、あれ、あの鉄棒見覚えあるんだけど…から始まって、小学校中学年くらいの頃、スカート回り（スカートを鉄棒に巻き付けて滑りやすくして、連続回転する女子の技）をして、スカートをビリビリにした鉄棒のある公園に再会した。
（とはいえ、鉄棒は経年劣化で交換修理はされているだろうが、鉄棒の位置とか数とかサイズ感が記憶と同じだった）

正確には、公園というより広場。
遊具はすみっこの鉄棒だけで、ボール遊びする子供たちが集まっていた公園だった。
一部、雑草が茂っている場所には、季節になるとバッタがぴょんぴょんしてたな。

この公園も、当時の体感だと小学校の校庭のサッカーグラウンドくらいあるかと思っていたけど、その半分くらいの広さだった。
が、周辺どこもかしこも住宅になっていたので、鉄棒ともども元のスタイルで残っていることがびっくりだった。

さて、話を戻すと、くだんのプールにも実はそれと知らずに再会していたのだ。

続く

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