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富山県一人旅の記録・20完。「富山の薬」、オススメお土産と旅行費用。いつかは終わるから旅に出る。
ということで、夫と娘(中三)を自宅に残して決行した数十年ぶりの一人旅。その記録を、note始めた時以来の頻度で頑張って去年11月から更新中。
旅行から二ヶ月以上が過ぎ、雑多な記録写真に時折時刻を添えて並べた細かすぎる旅行記も、やっと終わり。
最終回は三日目(最終日)のお昼からスタート。
長い完結編ですが、どうぞさいごまでご一緒に! 2025.1.20
前回↓
一回目はどこだ!という勇者の入り口はこちら↓
大雨の中、路面電車で富山駅に戻ってきた私。
帰路の新幹線は15時過ぎで三時間ほどある。
とりあえず家族へのお土産探しのため、富山駅の一つ手前、エスタ前停留所で路面電車を降りることにした。
富山駅停留所は駅の構内の端にあるため、一つ手前と言いつつ駅のロータリーにほぼ面する駅前にエスタ停留所はある。
行きたかったのは信号渡ればすぐの、初日夕食のお好み焼き店「ぼてやん多奈加」がB1Fに入ったcicビルだ。
夕食後、エスカレーターで1Fに戻り、入り口側にまわりこむ通路沿いに駅のとは違った雰囲気のお土産ショップを見つけていた。
駅のお土産銘店街のほうが、手っ取り早くメジャーな品を揃えられそうだが、バラエティーに富んだその店の品ぞろえはセレクト感があり、ゆったりした商品配置なども東京にある地方のアンテナショップに近い趣。
そんなわけで、再訪して貸し切り状態の店内でじっくり見ると、わたし好みのものが多かった。
そこで、これだ!と選んだ夫へのお土産。
銭湯の洗面器でおなじみのケロリンのプラスチックコップだ。
ちょうど、夫の歯磨き用コップが古くなっていたのを思い出して、100均のものから大昇格させることに。
600円。
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ケロリンものは他に洗面器のそのものや、洗面器型のキーホルダーなどもあり、元気ハツラツなイエローに迷ったが買わず。
「ケロリン」は、富山の製薬会社の頭痛薬だ。
「ケ~ロリン、ケ~ロリン あ~おぞら は~れたそら~」という歌詞と節回しが記憶に残っているのは昔のCMからだ。
「富山といえば(置き)薬」というのが昭和の時代にはあった。
ごく小さい頃の記憶なのだが、ホールケーキの箱大のオレンジ色の引き出しを「置かないか?」と、家に営業マンが売り込みにきた。
その引き出しの中には、解熱剤やら胃薬、腹薬やらの箱がパズルのように詰め込まれていて、定期的に営業さんがやってきて、使用した分のお金を払うというシステムだったと思う。
今のようなドラッグストアやコンビニの無い時代。
「家に一つあると安心ですよ」という売り文句も説得力があり、「置くだけなら(薬の使用がなければ)お金はかからない」とかで、一時期、実家の箪笥の上に箱が鎮座していたのも覚えている。
「困った時に開けなさい。あなたに必要なものがあるはずです」
みたいな薬箱。
昭和50年代くらいまでは専業主婦が多く、個人宅へのアポなし訪問営業(百科事典とか学習教材とかも)は珍しくなかった。
薬といえばで、そのお店で自分土産で購入したものがある。
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バレンタインのお笑い系チョコでこういうパッケージありそうだ。
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更年期の現実が垣間見える「効能」。
そして一般的に更年期は「閉経の前後10年間」
って呪いレベル…。
わたしのような微妙な年齢向け漢方配合薬「實母散」。
家にある「命の母」と同じカテゴリであることはネーミングからもわかる…。(今調べたら「實母散」という名前、「正露丸」みたいに複数の会社で使っているようだ)
お店の一角に「富山の薬」がこのように最小ロット?で販売されているコーナーがあったが、近所のドラッグストアでは見た事ない物ばかり。
デザインも特徴的で、もちろんケロリンもあった。
地方の薬屋(製薬会社)で古くから販売している薬が、メジャーな市販薬より効く!と取り寄せる人もいるみたいだから侮れない。
その地方の気候とか体質とか材料とか考慮していて、合う人には合うということか。
ということで、こちら購入したのが12:35。
記念なので使用予定はないが(継続使用が基本の漢方で一日400円はね…)、期限前には試してみよう。
ちなみに「用法」の意味がよくわからない…と思って調べたら、中身はティーバック状らしい。なるほど。
続いて向かったのは、前日も寄ったスーパー「アルビス」エスタ店。
今回買うのは昼ご飯など。
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堅あげポテト 白海老味は地域限定品。
袋物のスナック菓子の限定品が多くて驚いたが、夫が堅あげ好きなのもあり購入(も、まだ食べていないの…)。
かっぱえびせん(たぶん)の白海老もあって迷った記憶がある…。
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カントリーマムとかポッキーのご当地ものは、今やどこの土産店でも定番だが、堅あげは見たことがない。
続いて昆布おはぎ。
こちら、後ほど写真も載せるがとろろ昆布をまとったおはぎなのだ。
前日の昆布パン以上のインパクト&未知の味のこれを「こんなのあった~」の土産にすることにした。
三つ目、四つ目は、 昼食用の「北海道産コーン入りとろけるクリームコロッケ」「白黒とろろ昆布 おにぎり」。(後ほど写真あり)
そして、ホテル冷蔵庫に置き忘れたため、水を購入。
それから富山駅に移動してお土産を買う。
富山は初めてだが、食べたことのある二つの銘菓の購入は決定済。
一つ目は、「くろみつ玉天」。
何かで読んで一度食べたいと思っていたので、夫の出張の際にリクエスト。
3センチくらいの正立方体の寒天で固めた一見甘い卵焼きのようなものだが、ふわふわした食感で独特なのだ。
二つ目は「月世界」。
これも何かで読んで食べたいと思い、近場の百貨店の地方の銘菓をあつめたコーナーで手に入れた。
卵の風味豊かなお菓子で、空気を含んだ落雁の15倍くらい軽やかな歯ごたえと、口の中で割れて崩れ、その後ほどけてすっと溶ける食感がやはり独特。
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この二つは、美味しくてお勧めで、テイストは違うがパッケージも素敵だ。
他にも見た事がないような魅力的なお菓子が多数あり、富山の底力を感じる。
メーカーを越えたお試し詰め合わせがあったら、見た目も味もバラエティ&ハイレベルなものが出来そうだ。
ともあれ、上記二つのお菓子と、二日目にアタリをつけた金沢の塗りのチャームつきヘアゴムは娘用に購入してお土産購入は終了。
そして富山最後の食事をすることに。
駅構内の一部、路面電車停留所に隣接して二階部分(吹き抜け)があり、テーブルやいすの置かれた休憩スペースになっているのでそちらで。
初日にこのスペースを確認済で、お店で食べる手間暇お金を惜しんだ結果だが、こっちの方が好きでラクなので抵抗はない。
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小さい男の子も見入ってた。
13:24
先ほど購入の昆布おにぎりは「ゆかり」が混ぜ込まれたおにぎりに白黒二種類のとろろ昆布が巻かれている。
白黒の味の違いはわたしにはわからなかった。
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このころ、東海道新幹線が影響を受けるほどの広範囲での大雨とネットニュースで知るが、北陸新幹線運行は問題なし。
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風雨がひどくて駅から出る気にならず、その後は駅構内に入っていく路面電車の動画を脇から二本撮った。
って、どんだけ路面電車気に入ったか?!と我ながら思うが、見返して雨と電車の音の臨場感に撮ってきてよかった、と思ってたりするから、やはり好きらしい。
その後、ロッカーからスーツケースを取り出しお土産も詰めて、最後にコンビニに寄ってから、改札通過、静かな待合室で時間まで過ごした。
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さて、とうとう東京に向けて新幹線に乗る時が来た。
さらば富山! 帰るぞ東京へ!
富山駅では空席だった隣だが、その後着席したのは外国人旅行者。
三人連れで、私の隣にお母さん(70歳くらい?)とその息子二人か、息子と孫か?という組み合わせ。
会話は、英語ではなくたぶんドイツ語。
最後の最後でインバウンドに最接近だが(旅路では外国人が少なかったし)、特段のエピソードはない。
トイレに行くときに若干緊張しつつ、イクスキューズミー(ドイツ語はもちろん無理)と声を掛けて前を通ったことと、その戻りで前を通る時に若干よろけてしまい嫌な顔をされたことくらいか。
さて、富山駅のセブンイレブンで買ったもの、これも富山か北陸限定をうたっていたます寿司おにぎりだ。
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ます寿司も好きなものの一つだが(奈良の柿の葉寿司も大好きだ)、今回は現地でもお土産でも購入しなかった。
が、セブンで出会えて「これだあ! これで食べたいもの(氷見うどんと白海老に続いて簡易的だが)コンプリートじゃん!」と静かに勝ちを噛みしめた。
おいしゅうございました。
そして、水を飲んだときに気が付く「あれ? 北アルプス?」。
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下は帰宅後撮影した見慣れた南アルプスのもの。
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サントリーの天然水が工場により水系が違うというのは知っていたが北アルプス、はじめてかも。
調べるとラベルの背景に描かれた山もそれぞれの水系のだそう。
やがて、お隣さんたちは下車し、わたしは無事に東京駅に到着。
旅は終わったのね、と、スーツケースを体に引き寄せ、人波、波~の流れに乗るための気合を入れ直す。
家族と布団の待つ自宅へ戻ったのが19:30くらいだったろうか。
さて、東京まで連れ帰った昆布おはぎの紹介だ。
想像できるようなできないようなそんな気持ちで口にした。
正直に言うと、わたしも娘もリピートはない。
もちろんこれは好みの問題である。
しかし、それも食べてみなければわからなかったことだし、どんなんじゃと試せるようなものに出会えたことが楽しい。
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そして東京に来て、
なんで東京にはないんだろう…、と恋しく思うのだろうか。
こうして二泊三日の数十年ぶりの一人旅が終わった。
わたしにとっての一人旅。
自分の五感がフルに刺激されて、360度、全部を独り占め。
同時に、俯瞰したり、共感したりの自分と一緒の二人旅でもあると思っている。
(っていうほど一人旅していないんだが…、慣れてないからこその感覚かも)
そして、富山県、軽やかなのに奥深く居心地よし。
また富山に行きたいなあ、次行くならどのあたり?と思っていたら、2025年1月7日 アメリカのニューヨーク・タイムズ紙の「2025年に行くべき52カ所」に富山が選ばれたというではないか!
なんですと!
己の先見の明が怖い…とかなんとか言ってみたり。
ガラス美術館などが対象になっているようだが、富山ゴールデンボールが外国人でにぎわう日も近いかもしれない。
最後にザックリだが費用の内訳を載せておく。
補助の一万円は大きいな。
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寄付すると、置いてある木の板に名前とお願い事を書いて納めることができる。
(note記事には書き忘れた…)
想定外に未経験の長期連載になった旅行雑記。
最初から最後まで読んでくれた貴重なあなた、徳を積みましたな!(笑)
本当にありがとうございます。
途中からのかたも、今回だけの方も、めぐり合わせに感謝です!
一人だからこその細かい記憶や写真をたぐり文章にすることは、もう一度新たな旅をしているようで楽しく新鮮でした。
先日のNHKの夜ドラも富山が舞台で、これは富山、負ける気しないな。うん。
娘の受験もいよいよですが、日常のこと、はじめての一人旅の事などぼちぼち書きたいのでよかったら、また、お待ちしています!
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