「仮見出し」「二段論法」で本当に作文できた!(書評:「朝日新聞記者がMITのMBAで仕上げた 戦略的ビジネス文章術」)
「朝日新聞記者がMITのMBAで仕上げた 戦略的ビジネス文章術」(野上英文(著)、BOW&PARTNERS)の表紙に書かれている文章術「仮見出し」と「二段論法」を実際に使ってみました。3回試し、3回ともスイスイと作文できました。「ああ、この文章術は本当だったんだ」、ちょっとした感動を覚えました。
この本では「仮見出しをつけよう。そして二段論法でリード文を書こう」、そう提案されています。「この2つを書くまでは、本文を書き出してはならない」とも書かれています。
私は作文が苦手です。小中高生のころ作文と読書感想文が大嫌いでした。宿題なのに提出しなかったこともありました。大人になって、文章を書かなくてはいけないことが増えたので、しかたなく作文をするのですが、書き出すまでにあれこれ悩んで時間がかかったり、書き出してから文章が散漫になったりして困っていました。
本書で言われるとおり、忠実にやってみました。仮見出しを決め、二段論法でリード文を書いてから本文を書き始めました。1回目の作文、迷うことなく約800字を書き切りました。仮見出しとリード文を定めるのに少々の時間がかかりました。それでも、その後一気に書き切ることで、その時間は取り戻せました。そしてなにぶん、書ききった気分が爽快でした。
「仮見出しには、テーマとニュース(伝えたいこと)を含め、リード文は結論に結論を重ねた二段論法としよう」と示されています。テーマと伝えたいことを決めたあとは、定めた結論に向かって書ききればよい。迷うことなく一気に書き切れた理由が実感できました。
1ヶ月後に2回目の作文をしました。その時もおよそ800字を一気に書き切ることができました。そして更に1ヶ月後、3回目は約1,500字を書き切りました。
あわせて、新聞の社説を読んで書き写すこともやってみました。「写説」というそうです。良い文章を書き写すことで、文章力が徐々に身についていくということのようです。写説をしていて気づきました。新聞の社説は、見出しとリード文がしっかりと定められているということに。この気づきで、「仮見出し・二段論法」への納得感が高まりました。
この本には、そのほかに「3A分析」や「アルペン式」といった、わかりやすく伝わりやすい文章を書くための手法が具体的に紹介されています。
3回の作文と写説で納得感が高まった本書の文章術を実践して、わかりやすくて伝わりやすく、多くの人に読んでもらえる文章を書いていこうと思います。