続・「お金」はどこに向かうのか - ニュースの "裏" を取りたいのはわかるけど...
「お金」はどこに向かうのか - 深夜に唐突な「戒厳令」?!|損切丸 の続報
隣国の「戒厳令」という一大事。翌日(12/4)になって追いかけるようにやっとニュースでボチボチ流し始めたが、あわや「軍事クーデター」かというビッグニュースを速報で流す既存メディアがほとんどない事にネットでは落胆・怒りが渦巻いていた。いかにも対応が遅い
深夜というのはわかるが「損切丸」でさえネット情報と相場を追いかけていたのに…。ニュースの "裏" を取りたいのはわかるが「速報性」もメディアの大事な役目のはず。「危機感」に欠ける今の日本 ≓ 既存勢力を象徴する動きだった。何しろ世の中の「変化」のスピードに全くついていけていない
さてマーケットはといえば対ドルで@1440台までぶっ飛んでいた「ウォン」も国会が「戒厳解除令」を議決、6時間後に騒動は収まるとスルスルと@1410台まで急速に値を戻した。中銀も為替介入に動いていた模様
興味深かったのは最も影響を受けそうな「円」周りの相場。まずFXに関しては「ウォン」からの逃避需要で「円」が買われ、ドル円は一時148円台に突入。その後騒動が収まると@149円台後半に押し戻された
そして「金利」に関してはタイミング良くというかなんというか(苦笑) ”日銀年内利上げ見送り” の観測記事がお出まし。アメリカの景気云々の文言もあるようだが、まずはマーケットの*クレジットクランチ(Credit Crunch、信用収縮)に配慮した "アドバルーン" だろう。1980年の例(光州事件)に習えばとんでもない事態になる懸念もあり、政府筋で何かやばい内部情報を掴んでいる可能性もある。一旦「利上げ」を "棚上げ" にするのは賢明ともいえる
これを受けてJGB(日本国債)は買われ金利は低下、連れるようにドル円も@150円台半ばまで上昇している。だがこの "アドバルーン" 、あまり真に受けるとはしごを外されるリスクも高い。何せ一時 "棚上げ" しただけ。筆者は未だ12/19+0.25%「利上げ」が本線とみている
極東の出来事とはいえ、昨夜の欧米市場では「危機」への懸念から「質への逃避」が起き、国債は買われ(金利は低下)株式市場は売りで頭を押さえられた。その後騒動の収拾に伴って日経平均が反発したり米国債が売り直されたりと反動が出ている。週末の米雇用統計への警戒感もあろう
最近 ”炭鉱のカナリア” (危険をいち早く察知するものの例え)として見ているビットコイン(BTC)もいつにも増して大暴れ。「通貨危機の逃避需要」vs「円キャリートレード」の巻き戻しの綱引きで荒れに荒れている。まあこれまでのように訳もわからず売り買いされるより理屈があって見やすい
さてここからは毎月恒例のADP → 米雇用時計の ”祭り” に突入 ↓ するが、一体何が飛び出すやら。この雰囲気の中で「FRB12/18利下げ見送り」なんてことになったら…。「ウォン」も「ルーブル」も「危機」が去ったとは言えないだけに、ちょっとドキドキしてしまう
ただ厳然と存在する "大きな軸" は まだまだ燻る「インフレ」の ”種火” |損切丸 特に日米については「人手不足」≓人件費を中心にしつこい物価上昇圧力が継続するだろう。自称 ”タリフマン” (関税男?)のあの "御仁" が1月に米新大統領に返り咲けば「インフレ」が収まる可能性は大幅に低下する。「ドル安」「減税」「利下げ」で火に油になる懸念もある
しかしUSスチールの買収阻止等々、就任前からこれでは先が思いやられる。「ウォン」「ルーブル」が不安定な時に再登場するのも歴史の皮肉か。まあこちらもあまり根を詰めてマーケットを追うと倒れそうになるので程々に。結局 "マネーシフト" -「お金」の行き先|損切丸 が鍵。マーケットは必ず "あるべき値" に戻ってくる