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続・奴らに儲けさせるな!

 奴らに儲けさせるな!|損切丸 (note.com) の続編

 ”さて、これで「新NISA」勢がどう動いてくるかな”

 これは「損切丸」のみならず、ウォール街でも大きな関心事のはず。「オルカン」(オールカントリー)やS&P連動型など「新NISA」で買い付けている米株の金額は大きい。ドル円が@150円を割り込んでも変わらず「買増」and/or 「積立」してくるのか、それとも「損切り」してくるのか

 ”投資は長期積立が一番”

 なんて上手くいっている時は言えるが、果たして「損」が出だして同じ事を言い続けられるかどうか@155円で買い付けて@149円になれば▼4%で株の上昇分を飲み込んで「損切り」領域に入ってくる。こうなると「長期投資」も「積立」も朧ろ。色んな所から汗が出始める(苦笑)

  "経験者" としてアドバイスするならいくら「損」したかではなく自分の心を平静に保てているかをバロメーターにすると良い「損切り」はそのための1つの方法でもあり*頑張って頑張って「買持ち」を保持していたのに切った途端に「何でこんなものに拘っていたんだろう?」となる事も多い

 それだけ自分のポジションは "我が子" のようにかわいいので、時に見る目を曇らせる。そんな状態でナンピン(下げ局面で持ち値を改善するために買い下がる行為)を続けたら判断を間違えるのは当然。傷を深くなるだけ

 よく「投資は20年、30年の長期投資で考える事が大事」というコメントを見かけるが、よくそんな先が見通せるものだと感心する。筆者はせいぜい3ヶ月から6ヶ月先を見越してマーケットを見ているが、確度は70%は超えない(80%を超えていたら逆に危ないが…)不確定要素が多過ぎる

 「オルカン」もS&Pも日本人の動向はウォール街からは丸見え一方方向に傾き易い民族性を考慮して ”先回り” しようと企むだろう。「奴らに儲けさせるな!」と思うなら彼らに先んじて動くか逆を取るしか無い。まあこの辺りは個人個人のタクティクス(戦略)になるが、いずれにしろ ”感情” ではなく冷静な判断に基づくことが前提になる

 年初来+20%以上の好成績から+10~15%に下がったショックはあるだろうが、「利」が乗っているうちに逃げておくのも1つの考え方相場は明日も明後日も続くのでまたやり直せばいい。筆者が「積立投資」に懐疑的なのはこの部分で**苦しくなると横を向いてしまう理由になってしまう

 **落石を避けるには怖さを克服して「見る」ことが最善策なのだが、人は「恐怖」に直面すると立ち尽くしたり後ろを向いて逃げ出そうとする。結局それで命を落としたりするケースがほとんどだが、どんな危機にも ”逃げ道” は必ず存在する怖れず諦めずムキにならず対処する事が肝要

 ドル建日経平均で見ると実は@255ドル近辺に戻しており、チャート的にはまだ買い基調を維持している。そんなことを言っても***「円」をベースに投資している人には単なる苦況でしか無いわけだが、相場のモメンタム(傾向、勢い)を図るには1つの指標にはなろう

 ***同じ様な理屈は不動産投資にも言える。例えば1億円のタワマンは@160円では$625,000. - 、@149円なら9,300万円で等価だ。▼700万円も値下げすると何だか損した気分になるかもしれないが、海外旅行や輸入品の値段が下がる点を考慮すれば悲観する事はない。これは株も同じ

 相変わらず住宅ローンの金利が上がる → ”景気に悪影響” 1点張りのメディアに辟易しているが、生活が苦しいのは莫大な「インフレ税」を徴収されているからⅡ|損切丸 (note.com) でも書いたように「実質賃金」の低下には「円安」が大きく関係している(  グラフ参照)

 今回の「利上げ」で政府日銀がこの「インフレ税」路線から舵を切った意義は大きく、今後日本経済にはプラスに働くと筆者は見ている。だから日経平均の下落は「円安」の度合いと合わせて冷静に見ていく必要があろう。株価が下がっているからと言って「投資」が失敗しているとは限らない

 「投資」というと何だか果敢にリスクを取って儲けるという「攻め」のイメージを持つ人が多いが、筆者は「守り」に重点を置いている。どれだけ失点を防げるか ≓ 自分の資産を減らさないかが「奴らに儲けさせるな!」の鍵。野球でもサッカーでもプロスポーツでは守備がきちんとしていないチームは最終的に勝てない「投資」もプロが跋扈するマーケットが戦場である以上、その辺りは一緒だ

 ミスを少なくしてしっかり守っていれば必ずチャンスは訪れる。そこには明確なタクティクスが必要であり、だからこそ ”千人力” の「利食い」は難しい「投資」の優劣は詰まるところ「損切り」でも「利食い」でもどこでポジションを閉じるかで決まる

 だから無闇な「ほったらかし」や「積立」では残念ながら結果を得ることは難しい今回の「円高」反転のような ”苦況” に直面すると "感情" が揺さぶられて冷静な判断が出来なくなる。これはなかなか難しい事だが「どれだけ自分を突き放せるか」が分かれ道。自分が「損」している事などマーケットには一切関係ない常に売るか買うかの2者択一なのだから、常に客観的に正しい選択をすれば "負けない" 

 特に今のように相場が大変動している時は大事。今一度 我々は一体何に「投資」しているのか? - 「新NISA」開始に当って|損切丸 (note.com) 考え直して見ることをお勧めする


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